台風5号、韓国南部に大雨・強風をもたらし消滅
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.08.11 08:45
類例のない長い梅雨と集中豪雨で土砂崩れや河川氾濫などの災害が続出する中で、10日、台風5号「チャンミー(JANGMI)」が慶尚南道(キョンサンナムド)地方を横切り、航空機と船舶にも欠航などの被害をもたらした。蟾津江(ソンジンカン)・栄山江(ヨンサンガン)の水系が氾濫しながら、この一帯だけで2000人余りの罹災民が発生した。洪水被害に加えて台風まで襲来し、一部地域では復旧作業に支障をきたした。
10日午前、慶尚南道河東郡花開市場(ハドングン・ファゲジャント)。水魔がなめ尽くした痕には泥水で使い物にならなくなった家財道具がごろごろしていた。商人会のキム・ユヨル会長(58)が「浸水被害の復旧だけで10日以上かかる予定だったが、そのうえ台風まで襲来するとは心配が山積している」と訴えた。黄江(ファンガン)の川辺に位置する慶尚南道陜川郡双冊面巾台村(ハプチョングン・サンチェクミョン・コンテマウル)で韓牛130頭を飼育しているチョン・ソンチョルさん(56)は台風北上のニュースを聞き、この日午前トラクターを動員して水害で死んだ牛20頭の片付けに追われた。チョンさん夫婦は「3分の2程度が水に浸った住宅は、壁が崩れて泥水が流入しているが、人手不足で何も手がつけられない」と話した。
台風5号がこの日済州(チェジュ)東の海上を通過して慶尚南道を横切りながら、南部地方各地に100ミリを越える多くの雨を降らせた。一番最初に台風の影響圏に入った済州では航空機22便が欠航したほか、船舶も足止めを余儀なくされた。高波によって海水浴場はすべて立入禁止となった。