【社説】与党、検察総長の「独裁排撃」発言を自省のきっかけに=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.08.05 10:54
崔章集(チェ・ジャンジブ)高麗大名誉教授は「文在寅(ムン・ジェイン)政権の登場は、進歩と保守の二極化と民主主義の危機を招いた」と指摘した。左派的ポピュリズムを根拠に批判を許容しない権威主義政府のような権力運営は、全体主義の習性を見せることになったということだ。
今年4月の総選挙で与党が勝利し、こうした現象はさらに激しくなっている。不動産対策、高位公職者犯罪捜査処などに関する各種法案を一瀉千里に通過させ、詭弁と自画自賛で一貫している。自分たちに対する検察の捜査と市民社会の監視を決して容認しないのもそうだ。秋美愛(チュ・ミエ)法務部長官になった後、傍若無人のように行われている捜査干渉と人事専横が代表的な例に挙げられる。
特に尹錫悦(ユン・ソクヨル)検察総長が一昨日、新任検事申告式で「民主主義の仮面をかぶった独裁と全体主義を排撃しなければいけない」と述べたことに対して与党側が反撃をするのは、いかなる批判も受け入れないというこの政権の態度を表している。積弊清算を名分に数百人の保守政権関係者に検察の捜査網を投げた時は「我々の尹総長」と言っていた人たちが、自分たちに向かう指摘に対しては「反政府闘争宣言」と人身攻撃に近い非難をしているのだ。