【社説】韓国外交官のセクハラ疑惑、外国首脳が言うまで何をしていたのか
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.07.30 08:28
文在寅(ムン・ジェイン)大統領と外国首脳間電話会談で韓国外交官のセクハラ疑惑が取り上げられる情けないことが起きた。28日、ニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相が韓国高官の現地職員セクハラ疑惑に言及したということだ。青瓦台(チョンワデ、大統領府)が明らかにしたアーダーン首相の発言内容はほぼあいさつだった。セクハラ疑惑問題は最後に「(両側が)意見を交わした」にとどめ、簡略に説明されている。だが、今回の電話会談がニュージーランド側の呼びかけで行われたという事実を考えると、アーダーン首相がセクハラ疑惑に対する韓国政府の協力を強く求めた公算が大きい。
首脳間電話会談で特定人の不正が取り上げられるのは極めて異例なことだ。この電話会談で高位外交官のセクハラ疑惑と韓国側の協力問題が議論されたとすればそれ自体が国際的な恥さらしに違いない。
今回の事件はセクハラにあったという現地の男性職員と外交官間主張が大きく分かれている。現段階で正確な真相を糾明することも難しいということだ。だが、これまでの外交部の動きをみると、性的不正行為の清算への意志があるか疑わざるを得ない。ニュージーランドの地元メディアによると、韓国大使館は現地司法当局の捜査にほとんど協力しなかった。真相調査のために事件当時のCCTV(防犯カメラ)の録画ファイルなどを提出してほしいという要請を断ったのは適切でない対応だった。