【コラム】トランプも金正恩も対敵統治(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.07.08 15:57
特に今回は「南朝鮮」大統領が平壌(ピョンヤン)で群衆演説までして住民に何か大きな変化が来る可能性を知らせた以上、再び後戻りするためにはそれ相応の衝撃的対南措置か緊張高揚行為が準備されている可能性を排除することはできない。
国の中に敵を作るにしろ、国の外に敵を作るにしろ、対敵統治は割れた国をより深く分け、孤立した国をより一層孤立させる。悪の帝国と正しい反乱軍が対決するスターウォーズの世界観は映画で楽しむだけで十分で、21世紀の現実政治の中に置き換えることはできない。スターウォーズを見て私たちが頭を冷やすことができるのは現実ではないからだ。
韓国も自由ではない。韓国社会は処罰対象を捜し出して競技場に立たせ、怒りを集中させて民心を落ち着かせようとする「コロシアム政治」に慣れた。政策失敗の責任を敵から探すのは支持層結集にとっては効果的かもしれないが、持続可能な解決法には決してならない。人間が生きていく社会も、作用は反作用を呼ぶ物理学の法則が適用される。対敵マーケティングはそのどこかに反作用の抵抗力をブラックホールのように結集させる。