【コラム】なぜ李容洙さんを殺そうとするのか(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.06.10 09:19
日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯(正義連)のホームページには慰安婦被害者のうち、10人のおばあさんが別途紹介されている。最初の証言者だった金学順(キム・ハクスン)さん(1924~1997)など慰安婦運動に重要な役割を果たした人々だが、そのうち8人がすでに他界されている。昨年は正義連活動に最も積極的だった金福童(キム・ボクドン)さんまで亡くなった。正義連も蝶(ナビ)基金を作って金福童センターを推進するほど心から迎えた。あとは李容洙さんと吉元玉(キル・ウォンオク)さんの2人だけだが、吉さんは痴呆で記憶を失われている。事実上、李容洙さんが唯一残った被害者の象徴だ。
李さんは2007年、米国下院公聴会の主人公であり、映画『アイ・キャン・スピーク』の実際の人物だ。文在寅(ムン・ジェイン)大統領も「李おばあさんは慰安婦運動の歴史」といった。慰安婦被害者の中でも李さんの位置は独特だ。ナヌムの家や麻浦(マポ)平和の家で生活している他のおばあさんらとは違い、大邱(テグ)で生活して一人立ちをした。日本に勝つには法を知るべきだと、慶北(キョンブク)大法学科名誉学生に登録して論理も熱心に磨きあげた。最近、相次ぐ記者会見で92歳という年齢が面目を失うほど論理整然な陳述を繰り広げたのもこのおかげだ。