【社説】「休んだ」240万人、実体経済悪化の前兆ではないのか=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.05.14 10:52
雇用統計が4月も悪い数値を出した。就業者数が1年前より47万6000人減少し通貨危機の余波が大きかった1999年2月から21年2カ月ぶりの悪い水準となった。就業の意志がありながら休んでいる一時休職者は113万人増加した。この2つの数値を合わせると先月の実質的就業者減少幅は160万6000人に達する。その上就業の意思がなく「ただ休んだ」という人が240万8000人に増え、経済活動をしていない「非経済活動人口」が歴代級の1699万人に急増した。
韓国経済はこれらの数値とは違い、表向きは物静かだ。証券市場と為替相場とも概ね安定傾向を見せている。通勤時間には道路と地下鉄は自動車と人波でぎっしり埋まる。都心のビル周辺の飲食店とカフェも混雑する時が多い。雇用統計は体感しにくい。今回の景気低迷の危険性がまさにここにある。まるで新型コロナの無症状患者のように、雇用統計は悪化しているがまだ潜伏期のように苦痛は表面化していない。しかしウイルスは体内で徐々に広がり、ある瞬間に危険が表面化する。いま数値で現れた雇用ショックがまさに韓国経済が悪化しているという前兆現象だと疑ってみなければならない。