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【コラム】急なのに規定一辺倒、アベノマスクも空回り…もどかしい日本の新型コロナ対応

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2020.05.10 12:00
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連休期間に江華島(カンファド)に行ってきた。家を抜け出し「遠く」へ遊びに行くのは久しぶりだった。ツツジの花が美しく咲いた風景も見て心も久々に澄んだ感じだった。江華島は以前にも何度か遊びに行ったことがあるが、今回のように人がたくさん集まったのは初めて見た。新型コロナウイルスのためこれまで外出を自粛していた人たちが風に当たりに出てきたようだった。海外旅行に行けなくなり韓国国内の観光地を訪れた人も多かっただろう。

日本も4月末から「ゴールデンウィーク」と呼ばれる連休だった。ところが新型コロナウイルス感染者がまだ増えている状況で、旅行客が大きく減った。例年なら混雑していた航空機や新幹線、高速道路ががらんと空いている様子をニュースで見た。日本政府は連休が終わる前の4日に「緊急事態」の期限を今月末まで延長すると発表した。したがって当分日本国内旅行も難しそうだ。

 
◇マニュアルのない急な対応には弱そう

私は4月初めに日本から韓国に入り2週間自宅隔離した。隔離期間中に韓国の知人たちから「足りないものがあったら教えてください。送ります」「自宅隔離が終わったらおいしいもの食べに行きましょう」など温かい言葉と気持ちをたくさん受けた。無事に隔離期間が終わった後には実際にお祝いの食事を何度かした。

最近韓国が新型コロナウイルス危機からいち早く回復していく状況を見た日本のいくつかの放送局から私に連絡がきた。韓国と日本は何が違ったのか、日本は今後どのようにすれば良いのかなど、医療専門家でもない私にインタビューをした。少しでも役に立てればという気持ちでわかる範囲で懸命に答えた。

決定的な違いは日本の対応がとても遅かったということだ。地震のようにしばしば経験する事態に対してはある程度マニュアルがあり迅速に対応できるのに対し、初めて経験することにはそうでない方だ。日本の人たちはほとんどマニュアル通りにやるのは上手だが、融通を利かせ臨機応変に対処するのはよくできない場合が多い。何かを決めるのに長くかかったりもし、良く言えば慎重な面もあるが、新型コロナウイルスのように急に対処しなければならないことには弱いようだ。

私もまた韓国に長く住んだため韓国の速いスタイルに慣れたようだ。日本の対応がとてももどかしく感じられる。4月中旬ごろに大阪市内の医療機関で防護服が足りず大阪市長が市民にレインコートを寄付してほしいと要請するのをニュースで見た。防護服がなくてごみ袋を使う状況だという。

日本政府は1世帯当たり布マスク2枚を配付した。それも安倍晋三首相が使う小さいマスクだ。国民は安倍政権の経済政策「アベノミクス」をもじって「アベノマスク」と呼ぶ。世帯当たり2枚、それも布マスクを1度配付するのがどれだけ防疫に助けになるのか疑問だ。その上466億円にもなる予算を投じて。医師や看護師が相次いで感染したという報道が出ているが、そのお金で医療現場に必要なマスクや防護服を買ったならもっと良くなかっただろうか。

韓国にいる私ができることはないだろうか。マスクは海外に送るのに制限があり難しく、防護服を探してみたところオンラインで購入が可能なようだった。もちろんたくさんは買えないが何十着だけでも送ってみようか。そのように考えていることを周囲に話していて偶然に知人の家族が防護服を輸出する会社を運営していると聞いた。それなら大量に送るのがいいと思った。

大阪市内の病院に勤める友達に連絡したところ、やはり「防護服がとても不足している」という返事がきた。ところが友達が病院側に問い合わせたところ、「日本の基準に合うのか知りたい」「どんな会社なのか知りたい」などさまざまな情報を追加で要求した。結局10日が過ぎて「大阪は状況が少しずつ良くなっており今回は大丈夫そうだ」という連絡がきた。

防護服提供を初めて提案した時に大阪は感染者が急増する状況だった。買わないという判断まで10日もかかるのを見て、対応が国レベルでも病院レベルでもとても遅いことを知った。

韓国の報道を見ると韓国政府が検査キットを日本に提供する場合、日本政府はまず性能評価をするという立場という。私が経験したことと似ている。防護服も検査キットも韓国ですでに検証を受けたと見ても良さそうなのに、それこそ緊急事態であるいま、平常時に踏まなければならない手続きはできるだけ簡略化して動かなければならないのではないのか。命がかかった問題なのにそうした危機感がないように見えるのはなぜだろうか。

一部の責任は安倍首相にあると考える。安倍首相が4月12日にSNSに上げた動画を見てびっくりした。自宅のソファに座り犬をなでたり読書をする余裕ある姿だ。外出自粛を呼び掛ける意図はわかるが、緊急事態の中で家で過ごさなければならないのは一般の人たちだ。首相は休む暇なく動いても時間が足りないほど忙しいのが正常ではないのか。しかも昭恵夫人がお花見に続き団体旅行に行ってきたことが明らかになり、さらに説得力が薄れた。

◇SNSに書かれた「売国奴」…日本にコメント部隊?

韓国では毎日真摯な表情で新型コロナウイルスの現況を発表する鄭銀敬(チョン・ウンギョン)中央防疫対策本部長の姿だけ見ても最善を尽くしているだろうという信頼ができた。2011年の東日本大震災当時が思い出される。途轍もない地震と津波の被害に原発事故まで起き、日本政府は昼夜分かたず対応しなければならなかった。当時の枝野幸男官房長官は日が経つにつれ疲れていく姿だった。彼は1日に1~2時間しか寝られなかったという。対応をうまくやったのではないが少なくとも努力する姿は見せた。

韓国をある程度知る日本の友達の間では今回の新型コロナウイルスの対応が普段知っている日本と韓国とは違うという話が出ている。日本の友達の話では韓国人は普段は「ケンチャナ(大丈夫)」と大胆な姿勢で、政府が統制してもしっかり従わないというイメージがあり、反対に日本の人たちは細かいことにも気を遣い政府の指針をしっかり聞くイメージがあったということだ。ところが今回は正反対だった。韓国の人たちは初期から積極的に防疫に協力したのに対し、日本人は何を根拠にするのか別に気を遣っていないように過ごし取り返しが付かないほど深刻な状態になってしまった。

個人的には韓国で初期から徹底して検査をして感染した人を探すのを見て日本は危険だと感じていた。東京五輪のために検査をしっかりとせず感染者がいないかのようにしているというのは明らかだった。ところが韓国で感染者が急増する渦中に私がそのように主張したところで「また韓国の肩を持つ」というなどの批判ばかり受けそうでおとなしくしていた。いま考えてみれば悔やまれることだ。小さな声でも出すべきだった。

実際に自宅隔離中に高陽市(コヤンシ)から送られてきた食品など支援品の写真をSNSに上げたところ、コメントの中に「韓国に帰化してください」「もう2度と日本に入ってくるな、売国奴新聞記者様」という言葉があった。前にも慰安婦ドキュメンタリー映画の記事を書いた時に「売国奴」というコメントを見たが、予想していた反応なので気分は悪いが大きく驚くことはなかった。しかし単純に支援品を上げただけなのにこうした反応があるとは。

最近日本の外務省予算で「わが国の状況や取り組みに対する情報発信の拡充」という項目に24億円を投じるという報道を見た。趣旨は「感染症をめぐる否定的な対日認識をなくすために外務省と在外公館でSNSなどインターネットを通じてわが国の状況や取り組みに対する情報発信を拡充」するということだ。韓国俳優シム・ウンギョンが主演した日本映画『新聞記者』でも日本の国家予算で動く、いわゆるコメント部隊が出てきた。本当にそんなことがあるのかと思ったが、私のSNSに書かれたコメントもそうしたものかもしれないと考えた。

新型コロナウイルスに関する韓国の情報をほしいという依頼も多い反面、「韓国を称賛した=日本をおとしめた」と受け止めて攻撃する幼稚な反応もある。何が日本のためのことなのか、だれが売国奴なのか。

韓国と日本の新型コロナウイルス対応を比較してみると日本は反省すべき部分が多く見えるだろう。とても遅くなったが後悔しないように情報を共有したい。

成川彩/元朝日新聞記者

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