韓経:【社説】米国の対中輸出報復、韓国への飛び火が心配
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.04.30 09:28
米国と中国の貿易葛藤が新型コロナウイルス感染症の影響でまた深まる雰囲気だ。米国のトランプ政権は先端技術品目を中国に輸出する際「軍用許可」を必須とする内容の新たな輸出規制措置を出した。輸出前に国家安全保障関連の許可を受けなければならない軍用商品リストに半導体通信装備など先端製品を追加したうえ、「軍用」の定義を拡大したのが特徴だ。対象国は中国、ロシア、ベネズエラなどだが、事実上、中国を狙った報復措置という分析だ。
今回の措置はトランプ大統領が「コロナ中国責任論」を提起する中で出てきたという点で注目される。年初の第1段階合意で落ちついていた米中貿易葛藤にまた火がつくのではという見方が出ている。新型コロナのため中国の大規模な米国製品購買など合意の履行に支障をきたす可能性が高まっている点も、こうした懸念につながっている。軍用商品リストの品目を中国に輸出する場合、政府の許可を受けなければいけないのは米国企業だけでない。外国企業が製造した特定の米国産商品を中国に運送する場合にも米政府の承認を受ける必要がある。米国に進出している韓国企業の対中国輸出も例外でないということだ。