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金正日総書記の「惜しい鼻毛」…「金与正氏、昨年から北朝鮮の第二人者だった」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.04.23 07:41
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金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長の妹・金与正(キム・ヨジョン)労働党第1副部長が今年から「党の中の党」と呼ばれる北朝鮮労働党組織指導部第1副部長として活動することが22日、分かった。

特に、金委員長が11日間公開活動の姿を見せないことで身辺異常説が続いている中、一部では金委員長の後継者として「白頭(ペウトゥ)血統」の金第1副部長が取り上げられ、注目が集まっている。

 
韓国政府高官はこの日、「様々な側面を考慮した時、金与正氏は現在組織指導部第1副部長として活動していると判断している」と明らかにした。北朝鮮は昨年12月党全員会議(第7期第5回)で金与正氏を党第1副部長に任命したと明らかにしたが、具体的に彼女の所属は言及しなかった。

その後、韓米情報当局は多角的に金第1副部長の地位に関して追跡し、最近これを既成事実と判断している。特に、北朝鮮は2月末、李万建(イ・マンゴン)組織指導部長を解任して空席として残しておいたが、金第1副部長が事実上部長の役割を果たすという見方も説得力を増している。

事実である場合、金第1副部長が実質的に北朝鮮内で権力第二人者の役割を果たしているということだ。実際、金第1副部長は今年に入って2回にわたって文在寅(ムン・ジェイン)大統領とドナルド・トランプ米国大統領を相手に個人名の談話を出す異例的な動きを見せている。

これを受け、読売新聞はこの日「昨年末、労働党中央委員会総会(党全員会議)が開催された時、金委員長が死亡などにより統治できなくなる場合『権限を全部金与正氏に集中させる』という内部決定が下された」と報じた。

読売は「与正氏は体制の宣伝を担当する宣伝扇動部第1副部長だったと知られているが、党で最も権力を持つ組織指導部第1副部長に移ったとの観測もある」と説明した。

一部では最高指導者を神がかり的な存在とする北朝鮮で後継問題を取り出すこと自体が不可能だということから信憑性に多少疑問が提起されるが、少なくとも金第1副部長の職位に関して韓国政府と同じ判断を下しているということだ。

労働党組織指導部は党のすべての政策に関与する「党の中の党」と呼ばれる。本部党、地方党、軍などを担当する第1副部長が3~4人存在するが、金第1副部長は制限なしに金委員長と直取引する無任所大臣の役割を果たすと当局は判断している。

匿名を求めた高位脱北者は「組織指導部第1副部長は他の部署の部長以上に強い権限を行使する」として「金委員長が彼女を組織指導部実力者に座らせ、信頼して頼っていると見て良いだろう」と話した。

実際、北朝鮮に非常状況が発生する場合、金第1副部長が権限代行を引き受けるという見方が強い。

ロバート・オブライエン米国家安保補佐官は21日(現地時間)、FOXニュースに出演して有事の際の北朝鮮の継承計画に対する質問に「金委員長がどのような状態になっているか分からないため、それに関して話すのは早すぎる」とし、「基本的な仮定は恐らく家族の中で誰かになるだろう」と話した。これは金第1副部長を念頭に置いた発言に読まれる。

北朝鮮住民たちにすでに権力者として知らされた白頭血統ということから金第1副部長の継承には名分もある。米中央情報局(CIA)情報分析官を務めた戦略国際問題研究所(CSIS)のスミ・テリー上級研究員は中央日報に「北朝鮮体制では白頭血統が継承の重要要素だが、金委員長の子供がまだ幼いため潜在的に唯一の継承者は妹」と話した。

前・現職対北朝鮮消息筋によると、1988年生まれと知らされた金第1副部長は白頭血統という生まれ付きの条件以外に業務に対する積極性と判断力、処世術が兄・金委員長に劣らないという評価を得ている。

前職政府高官は「金正日総書記は生前に金第1副部長について『鼻毛があったなら(男だったら)権力を譲っただろう』とも話したことがあるという」とし、「男子選好思想が強い北朝鮮でこの程度の評価なら(金委員長の有事の際に)金第1副部長以外には代案がないだろう」と話した。

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