【コラム】ホモ・デリバリー=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.04.09 11:24
われわれは今、革命中だ。革命の名前は「新型肺炎」。われわれが望んだことではない。ウイルスがもたらした急激な変化だ。対面接触を避けるために在宅勤務が活性化した。大学はもちろん、小・中・高校に至るまでオンライン授業が電撃導入された。普段このような水準の急激な教育方法は夢にも見なかったことだろう。人が多く集まる大型マートや市場を避けるために家で生活必需品を注文する。
このすべてが可能になったのは2つのインフラのおかげだ。一つ目は世界最高の情報通信(IT)技術だ。どこに行っても超スピードで通じる世界最高のインターネットのおかげで、われわれは安らかに在宅勤務ができ、簡単にインターネット講義を受けることができる。二つ目はクモの巣のように細かく組まれた物品配送網だ。われわれはこのような配送インフラのおかげでいつでも生活必需品が注文できる。首都圏に1000万人以上の人口が密集して生きるのが逆説的に得になった。トイレットペーパーやラーメン・コメなど生活必需品の買い占めは遠い国の話であるだけだ。首都圏では今夜モノを買えば明日早朝に玄関の前まで配送する。明け方配送・弾丸配送があるのに強いて物を買い占める必要があるだろうか。今や「ホモ・デリバリー」の時代だ。
ところが、この情報通信技術と配送網が威力を発揮するためには前提条件が必要だ。それは社会構成員間の信頼だ。喫茶店でノートパソコンをつけておいたままお手洗いに行ってきても誰も私の物を触らないという信頼、家の前に物を置いて行っても誰も盗まないだろうという信頼がなければ世界最高のIT技術も、細かい配送網も大きな威力を発揮することはできなかっただろう。