【コラム】新型コロナで生き残る国の5大条件(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.04.06 13:04
世界が新型コロナウイルスと戦っている。ほぼすべての国が事実上の戦時体制を宣言している。今回の事態の震源地だった中国は武漢をまるごと封鎖したかと思えば、遅れて感染者が続出した米国と欧州では政府と中央銀行を通じて非常資金を事実上無制限に放出している。1997年のアジア通貨危機と2008年の金融危機克服過程で見られなかった迅速で果敢な危機対応措置だ。
しかし新型コロナウイルスの感染拡大は止まっていない。欧州と米国ではむしろ野火のように広がっている。主要国が連日前例のない財政と金融対策を吐き出しているが、金融市場不安と経済不況の終わりがどこか計り難い。だが新型コロナ問題が3カ月余り過ぎ、どの国がしっかりと持ちこたえているのか、どの国がもっと苦しんでいるかが少しずつ選り分けられている。こうした差を生みだした核心条件には大きく5種類を挙げられそうだ。
最初と2番目は財政と金融だ。コロナ問題が悪化してすぐ最初に発作が出たのは金融市場だった。2008年の金融危機から10年以上の好況を謳歌した米国証券市場は新型コロナの直撃弾を受け年初来高値から最大で30%急落したりもした。米国政府はすぐに財政と金融を動員して市場の不安解消に出た。米連邦準備制度理事会(FRB)はこれ以上低くする余地がないのにわずか半月で2度にわたり金利を1.25%下げる「ビッグカット」を断行した。それでも金融市場の不安が続くと2兆ドルの財政を投じることにし、さらに2兆ドルの追加が議論されている。個人所得9万9000ドル未満の所得者に最大1200ドルまで給付する緊急支援金も用意した。