【時視各角】文在寅政権は運がよい
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.03.27 13:53
その年にも選挙があった。通貨危機が襲った1997年。一時は90%だった現職大統領の支持率は濡れた落ち葉のように急落した。年末の大統領選挙で野党が勝利した。憲政史上初めて選挙で政権が交代した。23年後、また選挙を控えて経済危機が訪れた。今度は大統領選挙ではなく総選挙だ。災難の前で政治的な計算は話題にしにくいが、新型コロナは与党に災難になるという予測が多かった。しかし推移は意外な方向に流れている。世論調査と体感情緒は与党に不利でない。停滞していた文在寅(ムン・ジェイン)大統領の支持率はまた上昇している。大規模な災難と経済難局は与党に不利という通念が崩れるのだろうか。反転の理由は何か。
「今は戦時」とも言われる。戦争の遂行で最も重要なのは言うまでもなく兵力と補給品だ。現在の政府は97年の政府と比較できないほど豊富な使用可能資源がある。この点で現政権は運がよい。政府の対応努力と能力を低く評価するわけではない。しかし運を実力と勘違いすれば決して戦争で勝つことはできないという点は知らなければいけない。