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韓経:「ドル供給源」の経常黒字急減…「4019億ドルの外貨準備高は十分でない」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.03.17 09:33
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通貨価値暴落を呼び起こした通貨危機がタイやインドネシアなどアジア全域に野火のように広がった1997年7月。韓国政府は「ファンダメンタルズ(基礎体力)は丈夫だ」とし、安易な対応で一貫した。根拠は直前まで年8%台に達していた経済成長率。だが外国人投資家が注目した指標は別にあった。「輸出主導経済」である韓国の経常収支だった。

同年上半期の経常収支赤字が92億ドルであることを確認した外国人投資家が「韓国は危険だ」と判断した後に資金回収に出た。外国為替市場と証券市場が揺れ、大企業が相次いで倒産した。対外貿易で基軸通貨のドルを稼ぐことができなければ「外国為替防波堤」は空しく崩れてしまう。

 
◇「上半期にまた赤字出す可能性」

経済危機が近づく前には必ず経常収支が悪化した。金融危機直前の2008年上半期には72億1870万ドルの赤字、欧州発の財政危機が迫った2011年上半期に67億2360万ドルの赤字を記録したのが代表的だ。輸出がつまずいた上に外国人投資家が韓国の株式・債券を片っ端から売った結果だ。

新型コロナウイルスによる肺炎が急速に拡散している今年の上半期も経常収支に警告灯が点灯した。黒字規模が急速に減り、昨年4月に6億6000万ドルの赤字を出したように赤字を出す月が出るだろうと観測される。経常収支黒字のうち最も大きな割合を占める貿易収支黒字が減少しているためだ。産業通商資源部によると先月の1日平均輸出額は18億3000万ドルで、前年同期比11.7%急減した。新型肺炎の衝撃で中国製部品調達が途絶えて自動車輸出が25.0%減った余波が大きかった。今年の輸出増加と単価上昇を期待した半導体市場も乱調傾向に転換した。

輸出への衝撃はさらに大きくなる可能性が高い。米国が欧州からの入国を全面禁止するなど世界的な貿易断絶が激しくなる様相を見せているためだ。現在韓国人の入国を制限したり入国手続きを強化した国は130カ国に達する。韓国の10大輸出相手国の中国、米国、ベトナム、香港、日本、台湾、インド、シンガポール、メキシコ、マレーシアのうち米国を除いた9カ国が韓国人の入国を制限している。

最近の国際原油価格急落により産油国である中東とロシア、中南米などへの輸出も急減する可能性が高かった。輸出が昨年の10.3%減に続き大幅に減少するだろうとの見通しが提起される背景だ。

観光収益などを反映するサービス収支も打撃を受けている。先月韓国を訪れた中国人観光客は前年同期比76.1%急減した。韓国経済研究院の権泰信(クォン・テシン)院長(全国経済人連合会副会長)は「韓国経済はさまざまな悪材料が同時多発的に発生するパーフェクトストームの危機に直面した。中国の成長率が5%台に落ち込み米国と欧州連合(EU)との貿易が減少すれば韓国の経済成長率も1%以下に落ち込む可能性がある」と懸念する。

◇信用悪化時は外貨調達困難に

経常収支悪化は実体・金融・外国為替を合わせた複合危機を呼び起こしかねないというのが専門家らの警告だ。企業の業績が落ち込み投資と内需まで萎縮する恐れがあるためだ。漢城大学経済学科のキム・サンボン教授は「輸出と投資減少は総需要に直接的な打撃を与えかねない。企業が雇用を減らし家計の暮らし向きが悪くなれば長期内需沈滞も呼び起こすだろう」と話した。

金融・外国為替市場に及ぼす否定的影響ははるかに大きいと分析される。経常収支黒字減少で国と企業の信用度が下落すれば外国人投資資金が引き潮のように抜け出る可能性がある。国内銀行と企業が海外で調達する資金費用も急増しかねない。金融危機当時の2008年9月30日に年2.8%だった1日ドル借入金利は翌日年12%まで急騰した。

対外経済政策研究院のイ・ギュヨプ貿易投資政策チーム長は「新型肺炎発生後の海外需要萎縮と中間財輸入支障が長期化する可能性を考慮し脆弱企業と家計に対する金融支援を強化すべき」と話した。

国際格付け会社は韓国の経常収支に異常信号が発生するたびに企業と国の格付けを引き下げてきた。このためスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が最近輸出比率の高い韓国企業の格付けを大量に引き下げた事例に注目すべきという指摘もある。

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    2020.03.17 09:33
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    <閑散とする平沢港>韓国経済のファンダメンタルズである経常収支が新型肺炎の衝撃で急減するという懸念が出ている。3日、平沢港埠頭にコンテナトレーラが閑散としてストップしている。ホ・ムンチャン記者
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