日本国民が今夏の東京オリンピック（五輪）の開催を悲観的に見ているという調査結果が公表された。１６日、共同通信が発表した全国世論調査（１４～１６日実施、１８歳以上１０３２人対象）の結果によると、回答者の６９．９％が東京五輪を予定通りに開催できるかどうかについて「できない」と答えた。反面、予定通り「できる」と答えたのは２４．５％にとどまった。

世界で新型コロナウイルス感染症（新型肺炎）が拡散する中で五輪開催に対する日本国内の熱気が急激に冷めているといえる。五輪参加資格を得るための予選を兼ねた各種大会が中止や延期に追い込まれている状況が世論に悪影響を与えたとみられる。国際オリンピック委員会（ＩＯＣ）は１７日に緊急対策会議を開き、新型コロナ事態で大きくなったこのような問題について話し合う予定だ。

このような雰囲気のため、「五輪開催」を繰り返し主張する日本政府と東京オリンピック組織委員会も心労が絶えない。座長である森喜朗東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長が安倍晋三首相と五輪に関して意見交換するために１６日午後に首相官邸を訪れた際も尋常ではない場面が演出された。

東京の外交消息筋によると、この日官邸に出入りする森会長の顔色は始終一貫して非常に暗かった。安倍首相との面会を終えて出てきた際、記者団が質問しても無言だった。森会長が一言も話さず車両に向かっている過程で一悶着あった。記者団が「五輪の話をしたのか」と質問するなど密着取材をする過程で、不快さをあらわにするかのように「いい加減にしろ」と大声を張り上げたということだ。消息筋は「森会長がこの程度で感情をコントロールできないのは、五輪開催に関連してそれだけ悩みが深いということではないだろうか」と指摘した。