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【コラム】「北朝鮮で突然増えた肺炎死者…国際社会に支援要請も」(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.03.05 13:56
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国境を知らない新型コロナウイルスが五大洋六大陸に広がった。韓半島(朝鮮半島)の南側はウイルス発生地の中国に次ぐ感染国になった。一方、北朝鮮は公式統計上ではコロナ感染者が1人もいない無風地帯だ。果たして北朝鮮の発表は事実なのか。ソウルの脱北者と中朝国境の対北朝鮮情報筋を通じて、1カ月以上も国境を封鎖している北朝鮮の内部事情をのぞいてみよう。

脱北者同士がスマートフォンで情報を共有する団体チャットルームに先月中旬に広まったうわさを小説家イ・ジュソン氏ら数人の脱北者が伝えた。新義州(シンウィジュ)住民の数百人が新型コロナウイルスのために集団隔離され、死者も発生したという内容だった。中には「新義州にいる親せきが隔離されて解除されたが、バスに乗せられて真っ暗な農村地域に送られ、どこにいたのかも把握していなかった」と話す人もいた。

北朝鮮当局の厳格な統制の中でもこうした情報が広まるのは、中国の携帯電話網を通じて脱北者と中朝国境地域の家族・知人との通話が行われているからだ。こうした噂の中には「感染者を銃殺して火葬した」という信憑性を確認しがたい風説も含まれるものだ。真偽を確かめるために約700人の脱北者が所属するNK知識人連帯のキム・ホングァン代表に尋ねた。

--新型コロナの死者がいるという情報が脱北者の間で広まっているが、事実なのか。

「先月10日に感染が疑われる患者が集団収容された義州郡(ウイジュグン)人民病院で治療を受けた人のうち3人が死亡したと聞いた。我々が把握した最初の死亡事例だ。その後、死者はさらに増えているはずだ。平安北道鉄山(チョルサン)の鉱山地域でも死者が出たと把握している」(別の脱北者は清津でも死者が出たと伝えた)

--北朝鮮当局は死者どころか感染者もいないと伝えているが。

「報道を信じるのか。苦難の行軍では200万人が餓死したが、北朝鮮の記録上、餓死者は1人もいない。新義州の死者の診断名は肺炎というが、その前に『新型』という2文字を付けなかっただけだ。2日に会寧(フェリョン)の親戚と電話をした会員も『親戚が肺炎で亡くなった』という話を聞いたようだ。普段よりも肺炎で死亡する人が多い」

--死者が続出するほどなら感染者ははるかに多いのでは。

「北は防疫システムも整っていないし、薬品も不足しているので、感染が拡大すればどうすることもできない。集団死亡につながることもある。被害が大きくなれば隠せなくなるだろう」

◆国全体が「自宅隔離」状態

北朝鮮が新型コロナと死闘していることは北朝鮮メディアでも確認できる。労働新聞は平安道(ピョンアムド)と江原道(カンウォンド)で約7000人が「医学的監視対象」と伝えた。自宅隔離と収容隔離を合わせた用語と考えられる。北朝鮮当局は1月29日、「国家非常防疫体系」への転換を宣言し、「国家の存亡に関連する重大な政治的問題」と規定した。そして国境を完全に封鎖し、重要な外貨収入源の外国人観光客の入国を1月22日から中断させた。中国で逮捕された脱北者の送還までも拒否した。平壌(ピョンヤン)に住む外交官も例外なく公館施設の外に出ることができない隔離状態が続いている。

2日に連絡がついた対北朝鮮情報筋はさらに具体的な北朝鮮内の状況を伝えた。この情報筋は「平壌の機関企業所(国営企業に相当)職員が出退勤できず、職場内で宿泊するほど住民の通行を極度に統制している」とし「各級学校の休みを延長した後、主要都市は生徒が外出できないようにしている」と話した。要するに国全体が「自宅隔離」状態ということだ。こうした状況を総合すると、北朝鮮でもコロナウイルスの感染がかなり広がっていると見るのが合理的だ。

◆平壌にはマスク不足はないのか

北朝鮮メディアも住民にマスク着用などの行動守則を繰り返し伝えている。テレビ画面にはマスクをして外出中の平壌住民の姿が登場する。北朝鮮ではマスク不足がないのだろうか。元看護師の脱北者イ・スジョンさん(仮名)に北朝鮮の防疫体系について尋ねた。イさんは2014年にエボラウイルス、2015年にMERS(中東呼吸器症候群)の防疫活動に参加した経験がある。

--マスクはどのように供給されるのか。

「北には各都市区域(区)に被服工場があるが、普段はここで生徒の制服などを作る。ところが先日からは服の生産を中断してマスクを作っているという話を電話で聞いた。そのような製品は布を利用してミシンで作る。北朝鮮で保健用マスクを着用できる人はきわめて一部の階層に限られる。平壌も同じだ。テレビ画面だけを見て考えるべきではない。病院では中国製が多く、たまに韓国製もある。ほとんどの住民は布のマスクを2重にして使う。その方法しかない」

--防疫活動や診断はどのようにするのか。

「医師・看護師の担当地域が決まれば、往診かばんを持って訪ねる。体温と血圧を測る程度だが、異常が発見されれば区域診療所(保健所)に送り、症状がある人は隔離される。隔離とはに他人に移さないためのものであり、治療はその次の問題だ。装備も薬品も不足しているので、このような形で患者を隔てるしかない」 【コラム】「北朝鮮で突然増えた肺炎死者…国際社会に支援要請も」(2)

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