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【コラム】民心離反を呼ぶ韓国政府の新型肺炎対応自滅策

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.03.05 12:06
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韓国社会は新型肺炎に対する衝撃と恐怖、羞恥心と侮蔑感でごちゃ混ぜになった雰囲気だ。韓国政府の相次ぐ自滅策で民心離れまで懸念されている。最近の韓国ギャラップ調査でも文在寅(ムン・ジェイン)政権の新型肺炎対応に対する「否定評価」が「肯定評価」を上回った。政府の総体的失敗に対する憤怒だ。わずか2週間で国民感情が完全にひっくり返されたのだ。

◇際立って見えた初期対応

振り返れば初期対応は世界のどの国に比べても断然際立って見えた。MERSの教訓と専門家の意見を大幅に受け入れ、速くてきぱきと動いた。疾病管理本部が空港で積極的に遮断に乗り出し、初めて中国人感染者を見つけて隔離するのに成功した。旧正月連休直前の1月19日のことだった。35歳の中国人女性はすぐに陰圧病棟に隔離され、感染症危機警報は「注意」に引き上げられた。中国が1月23日に武漢を封鎖するとすぐにチャーター機を投じて韓国人を無事に忠清北道鎮川(チュンチョンブクド・チンチョン)の隔離施設に運んだ。だが旧正月連休中の1月26日に文在寅大統領が専門家らの警告から目を背けたまま「政府を信じ過度な不安は控えてほしい」としながら不吉な兆しが立ち込め始めた。その後は空振りが度重なった。

◇眉をひそめさせる場面

文大統領は2月13日、「新型肺炎は遠からず終息するだろう」と主張した。過度な楽観論であり安易な認識だった。その直後に事態が悪化すると、青瓦台は「希望をともに分かち合った発言と理解してほしい」として収拾に脂汗をかいた。民心の逆鱗に触れた最も致命的な場面は2月20日の映画『パラサイト』チームとの青瓦台での昼食会だった。その日は初めての新型肺炎死亡者が発生した日だった。前日には31番患者により衝撃的な新天地の集団感染の事実が確認された。そうした敏感な時期に文大統領夫妻が破顔大笑するきまり悪い写真が公開されたのだ。青瓦台参謀の度胸の強さとひどい政務感覚には驚くばかりだ。

2月24日のマスク大乱現場も憤怒を刺激した。その日大邱(テグ)のイーマート前にはマスクを買うために長い列ができた。これに対し仁川(インチョン)空港には1箱5000枚入りのマスクを数箱ずつ購入して中国に向かうカートの行列ができた。この2つの現場を比較する写真がSNSに出回り青瓦台掲示板の文大統領弾劾請願への同意はあっという間に5万→50万→100万人に増えた。

◇閣僚・側近の自滅策

2月25日には民主党の首席報道官が大邱・慶尚北道封鎖に言及した。同日保健福祉部の朴凌厚(パク・ヌンフ)長官は国会で「新型肺炎の最も大きな原因は中国から入ってきた韓国人」と答え逆風を自ら招いた。外交部の康京和(カン・ギョンファ)長官は欧州出張で席を外していた。その直後に黄教安(ファン・ギョアン)統合党代表が与野党代表会談で朴長官と康長官を名指しで更迭するよう要求したが、文大統領は「事態終息後に検討する」として線を引いた。

振り返るといつからか長官や大統領側近の自滅策と舌禍が後を絶たない。しかし責任追及どころかむしろ文在寅支持層のネットユーザーの熱狂的支持を受けている。その結果官僚と専門家らは沈黙する。政界関係者はこうしたゆがめられた現状の根源を2018年春に開いた青瓦台の非公開会議に求める。ごく少数の側近が参加したこの会議の正確な内容は確認されていないが、青瓦台の塀を超えて悪いうわさが広がったということが問題だ。

官僚社会に広がったうわさによると、ある参謀が「脱原発の方向と速度を少し調整する必要がある」と建議したが、大統領が無視したという。この参謀が繰り返し「最小限の原発生態系は維持することにしよう」と建議すると、大統領が「もうそういう話はほどほどにしてください。原発をやりたいなら自分たちが次に大統領になってやりたいようにやるよう言ってください」と話を切り上げたという。その後、脱原発、所得主導成長、対北朝鮮支援などはすべて聖域になってしまった。政府官庁で新たな政策アイデアを出し参与連帯や民主労総が抗議すれば青瓦台秘書室がすぐに電話し、「なぜ頼んでもいないことをしてもめ事を起こすのか」と大騒ぎしたといううわさも広がった。その後はだれも文句を言えない雰囲気になったという。

◇官僚らの伏地不動…陣営論理の副作用

文在寅政権で信賞必罰が消えて久しい。不動産を乱闘場にした国土交通部長官や新型肺炎事態を防げなかった保健福祉部長官がしっかりと持ちこたえている。これにより「能力ではなく忠誠心が優先」というささやきが広がり官僚社会は伏地不動だ。

文大統領が過度に「意志」を強調するのも問題だ。財閥会長を呼び集めて「投資と雇用は意志の産物」と圧迫する。だが投資は機会の産物で、雇用は必要の産物だ。企業は金を稼ぐ機会が見えれば社債でも発行して投資し、必要な人材なら競合企業からこっそりと引き抜くほどだ。こうした生理を無視したまま「意志」ばかり注文すれば投資や雇用が増えるわけがない。マスク大乱も同じだ。文大統領は先月25日に対中輸出は止めずに「マスクはわれわれの需要を満たすのに十分な生産能力がある。意志の問題」と主張した。結局現実に基づいた具体的政策の代わりに意志ばかり強調してマスク大乱を迎えたのだ。

◇相手陣営ではなくコロナウイルスと戦わねば

この1カ月間、青瓦台・民主党は医師協会など専門家の建議を「政治をするのか」と非難して耳をふさいだ。その上で自分たちは政治本性を表わし自滅策を繰り返している。その結果政府の失敗を超えて国民の被害として返ってきている。90カ国以上で「コリア・コロナ」と後ろ指を差されて韓国国民が隔離される屈辱を受けている。

総選挙を控えて新型肺炎問題は最大の政治イシューとなった。きのう報道された中央日報と韓国リサーチの調査によると、中道層の61%が「新型肺炎問題が総選挙に影響を及ぼすだろう」と答えた。いまからでも政府与党は野党や保守陣営ではなくコロナウイルスと戦う姿を見せなければならないだろう。専門家の意見に耳を傾け、旧正月連休以前のように初期のスマートな対応に再び戻らなければならない時だ。

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    新型肺炎で初めての死亡者が出た時期に映画『パラサイト』チームと破顔大笑する青瓦台昼食会の場面は民心を悪化させた。
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