【コラム】インド太平洋戦略への消極的参加は韓国の立場を狭める(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.03.03 14:15
2020年代は超不確実性と超連結性の時代だ。グローバル化・情報化で国際社会の超連結性が強まる中、米国の相対的衰退と指導的役割の放棄で国際秩序が揺らぎ、超不確実性が高まった。過去70年余りの冷戦と脱冷戦時代に韓国を含む東アジアは米国主導の自由主義国際秩序の中で平和と繁栄を享受した。しかし金融資本主義の米国が2008年の世界金融危機で停滞する間、改革政策で年平均10%台の成長をしてきた中国の浮上で、東アジア地域の秩序に変化が表れている。
こうした状況で韓国政府は米国のインド太平洋戦略参加要請に対し、初期には青瓦台(チョンワデ、大統領府)の事実上の反対の立場と外交部の前向きな態度で混乱を見せた。昨年末には新南方政策と結びつけるラインで部分的参加に旋回した。こうした消極的な姿勢は、インド太平洋戦略に対する理解不足と、これを中国封鎖政策と見なして中国との摩擦を憂慮することに起因すると考えられる。しかしインド太平洋戦略は中国の浮上で変化する今後の東アジアの秩序を形成する域内の主要な動きという点で、より能動的に韓国の役割を模索する必要がある。