【コラム】「酒はコスパの低い娯楽」…日本人、「しらふ」で生きる(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.03.02 13:57
日本文学界でも似たような現象があった。「名うての大酒飲み」として広く知られていた芥川賞作家の町田康氏が書いたエッセイ集『しらふで生きる 大酒飲みの決断』がベストセラーになった。30年という飲酒経歴に終止符を打ち、ある日突然酒をやめた後の日常を記録したエッセイ集だが、3カ月で9刷りとなり売れ行きは好調だ。町田氏は「酒をやめた理由はない。なんとなく」と言った。
おもしろいのは、町田氏の本が決して「断酒」を勧める啓蒙書ではない点だ。むしろ「酒を飲む人がまともな精神状態、飲まないほうが気が狂っている」という。だが「酒をやめて仕事に没頭する時間が長くなり、生産性が良くなった」というようなさまざまな長所を紹介する。