【時視各角】コロナよりも非情な言葉=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.02.28 14:05
鋭くなった言葉があちこちに刺さる。非情で配慮のない、心ない増殖本能によって、ヒトを攻撃するコロナと似ていた。相手には無慈悲で、自分たちには寛大で、国民には不遜な言語だ。「中東呼吸器症候群(MERS)時の前政府の無能を一つ一つ証言することができる」〔朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長〕、「感染者数が増えるのは国家システムがうまく作動しているという意味」〔朴洸オン(パク・グァンオン)共に民主党最高委員〕、「コロナ拡散は中国から入ってきた韓国人のせい」〔朴凌厚(パク・ヌンフ)保健福祉部長官〕のような言葉だ。
新型コロナウイルス感染症(コロナ19、新型肺炎)拡散事態がどうして全面的に文在寅(ムン・ジェイン)政府のせいなのだろうか。そのように考えるなら、むしろ現政権の能力を過大評価している。蝶の羽ばたきのようにとても小さな変因が台風のような非常に大きな結果をもたらす場合があるというのが複雑系に適用されるカオス理論だ。誰が感染した新天地信徒の行動を予測できただろうか。複雑系ですべての変因を統制できるというのは幻想だ。謙虚な姿勢で緊張を緩めるべきではなかった。それでも政府は「勝機を捉えた」「世界最高の防疫対応」と自画自賛した。国民が怒ったのは単に政府の無能のためでない。科学的事実さえ無視した傲慢、そしてこのような傲慢さが重なった「言葉のバベルの塔」ためだ。