【社説】コロナ遮断する人材・装備不足…国家公権力総動員せよ=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.02.27 09:45
新型コロナウイルスによる肺炎感染者がきのう1000人を突破した。最初の感染者が出てからわずか37日ぶりだ。75万人が感染した2009年の新型インフルエンザ当時より感染速度が3倍以上速い。療養病院など小規模集団感染が相次ぎ、一般肺炎患者全数調査でも感染者があふれた。3月20日ごろにピークに達するだろうという見通しもあるが速断するのは早い。
野火のように広がる新型肺炎の大規模感染拡大を防ぎ犠牲を減らすには、使える人材・物資・予算を総動員しなければならない。国が公権力を最大限活用し動員力を最大化しなければならない。だが文在寅(ムン・ジェイン)政権の実状はそうではない。文大統領は一昨日大邱(テグ)で「政府を信じてともに進んでいこう」として政府の支援意志を強調したが、現場は違う状況だ。感染者113人のうち83人が隔離された慶尚北道清道テナム病院の場合、医療陣が保護服もなくマスク1枚で患者を世話している。製造業大国である大韓民国が保護服など基礎的な物品さえ不足現象を体験するあきれ返る状況だ。政府の対応能力と動員措置がそれだけ緻密かつ迅速にできなかったためだ。
マスク品薄現象を見れば政府の能力が端的に現れる。韓国には保健用マスク製造業者が113社もある。これら工場の1日最大生産量は1300万枚だ。だが相当数が中国に輸出されたため韓国国内では品薄現象を招いた。遅れて政府は28日ごろから薬局、郵便局、農協など公的販売所を通じ毎日マスク350万枚を供給することにした。これまで公権力が無力だった。