【コラム】中国だけ除いて…=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.02.27 09:36
心の中に聖域と禁忌を持っていれば行動が萎縮するものだ。国の仕事も変わらないようだ。セウォル号惨事、その絶体絶命の瞬間にも参謀があえて大統領官邸のドアを叩くことができないのを見ると。浴びせられる叱責を恐れたのか。彼らは結局「セウォル号7時間」ミステリーの共犯となり、消えない歴史の汚点として残ることになった。
歴史の本に記録されるもう一つの事件を私たちはいま経験している。新型コロナウイルス感染症の事態は政府の無能と防疫失敗が招いた災難だ。「遠からず終息するはず」「世界の模範事例」という自画自賛で貴重な時間を浪費する間、韓国は感染者数が世界で2番目に多いコロナ国家という汚名を得ることになった。韓国人の入国を禁止・制限するところは37カ国にのぼる。コロナ被害国からあっという間に加害国に逆転した。「ライフジャケットを着用してそのまま待機してほしい」というあきれる指示に従って犠牲になったセウォル号の乗客と何が違うのか。
政府の対応は依然として「中国は除いて」だ。大統領は口では「過度と感じられるほど強力な措置」「前例がない強力な対応」を話しながらも、必要な中国封鎖措置は取っていない。封鎖すべきところはそのままにしておいて、大邱(テグ)・慶北(キョンブク)、新天地イエス教会が震源地であるかのように「強力封鎖」「全数調査」を話す。「武漢肺炎」という言葉は使用しないとして、報道資料には堂々と「大邱コロナ」と表現する政府だ。