【コラム】ポン・ジュノ監督の快挙とアジア主義(2)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2020.02.16 13:12
英国の欧州連合離脱で地域主義が停滞している。ぱっと見では欧州懐疑主義(Euroscepticism)が大勢のようにみられる。アジア主義を土台にしたアジア連合構想はまともに始まる前に「アジア懐疑主義」に陥る局面だ。しかし地域主義の生命力は根強い。すでに英国では英国が欧州連合に再加入する可能性に対する議論が始まった。
われわれがアジア主義をひたすら無視することはできない。われわれのアジアアイデンティティは薄くてもあるのは事実だ。特に米国はアジア主義の可能性と行方に対し深刻に議論している。例えば2019年2月に米戦略国際研究センター(CSIS)が発刊した「アジア主義と普遍主義(Asianism and Universalism)」はアジア主義を「アジアの国がアジア的文化的・政治的価値を共有するという信頼あるいは前提」と定義し、アジア主義が「民主的な規範の普遍性」と衝突する可能性に対し懸念する。米国の立場でアジア主義は中国を連想させる。権威主義と親しいアジア的価値(Asian Value)を連想させる。
韓国はどのような選択をすべきだろうか。知らないふりをするのも良い選択だと考える。アジア主義を云々して米中対立を激化させることもできる。韓国に必要なことは「静かなアジア主義」と考える。米国や中国を不必要に刺激しないアジア主義だ。普遍主義とよく似合うアジア主義だ。