【コラム】文在寅大統領は「習皇帝」の奴隷になってもよいのか
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.02.10 13:24
中国の習近平国家主席が「ウイルスは悪魔」とし「必ず悪魔との戦争に勝つ」と誓った。武漢で発生した新型コロナウイルスに対処する前近代的な状況認識が表れた。「悪魔」は近代の夜が明ける前に無力な民を恐怖に陥れた狂信の象徴だ。15世紀末、教皇インノチェンシオ8世が認証した魔女狩り指針書は「悪魔と契約を結んだ人」を魔女と規定した。災難が発生すれば運が悪い人たちは火あぶりにされた。
習近平主席はたん白質の塊りにすぎない半生命体のウイルスを「悪魔」と命名することで責任を回避し、人民と遊離した中世の権力の座に隠れてしまった。死闘する武漢の現場にも現れず、民心とは遠い皇帝であることを実証した。2003年のSARS事態当時、防護服を着て現場で指揮した胡錦濤主席とは対照的だ。世界メディアは「習近平主席はどこにいるのか」と問うている。
中国政府は「デマはウイルスより悪い」として統制してタイミングを逃した。最も大きな責任は完ぺきな1人権力体制を握った習近平主席にある。にもかかわらず「悪魔」に言及して幽体離脱話法で責任の所在を隠して無誤謬の存在として残ろうとする。代案の執権勢力がない一党制はこのように危険だ。