【社説】マスク生産延長勤務を阻む韓国二大労総…政府にも責任
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.02.07 13:03
全国が新型肺炎ショック状態だ。マスクをはじめとする防疫物品が不足し、国民の不安は強まり、中国からの部品供給が中断し、経済は危機を迎えている。こうした中で全国民主労働組合総連盟(民主労総)と韓国労働組合総連盟(韓国労総)が政府の特別延長勤務事由拡大に反対して行政訴訟を強行する態勢だ。労働部が週52時間勤務制例外要件を拡大する勤労基準法施行規則を改正してマスク生産業者に適用すると、これに反発したのだ。二大労総は「認可要件の拡大が勤務時間の延長に悪用される」という主張を名分として掲げた。
二大労総のこうした態度は典型的な「労働組合利己主義」だ。政府の延長勤務要件の緩和は危機の最前線に立つ企業を助けるための苦肉の策とみられる。二大労総は国民の健康と国家経済を脅かす状況も考慮しないということなのか。
労働組合はマスクの生産拡大自体を阻止するわけではないという。また「災難またはこれに準ずる事故の収拾」の場合には特別延長勤務に反対しないという。詭弁だ。この主張なら検疫所や病院の職員などのほかには勤務延長の適用が難しい。非常状況を迎えて業務が山積している製造業者はただ腕を組んで眺めるしかないということだ。百歩譲って労働界の懸念に理解を示すとしても、緊急状況が解消するまで待つという最小限の配慮も期待できないのだろうか。国民の健康と国家経済の危機さえも無視して自らの既得権ばかりを話す労働組合の利己主義と狭量にはあきれるしかない。