中国、工場稼働中断を勧告…サムスン・SK・LG超非常
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.02.05 10:51
新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)の拡散に伴うサプライチェーン管理(SCM)へ’の支障が、半導体やディスプレー、家電など情報通信技術(ICT)業界に広がっている。特に輸出の20%以上を占める半導体とディスプレーまで打撃が及ぶ場合、韓国経済全体が揺れる可能性が提起されている。
4日、関連業界によると、中国に進出した韓国企業の工場「シャットダウン(shut down)事態」が長期化する兆しを示している。新型コロナ拡散阻止が喫緊の問題となった中国中央・地方政府の工場稼働中断勧告が続いているためだ。たった1秒でも工場を止めれば莫大な被害が避けられない半導体・ディスプレー業界はすでに非常経営体制に入った。サムスン電子の西安(NAND型フラッシュメモリー生産)・蘇州(半導体後工程)工場、SKハイニックスの無錫(DRAM生産)・重慶(NAND型フラッシュメモリー後工程)工場は現在稼働中だ。だが、SKハイニックス関係者は「最小人材を投じて正常稼働中だが、状況がどう変わるか分からないためコンティンジェンシープラン(非常経営)を稼動している」と話した。
半導体工場はウェハーが投入されて完成品が出てくるまでに通常2~3カ月かかる。この過程で約600種類の工程を踏むが、たった一つでも材料や装備に支障が生じれば生産ラインが止まる。ラインが止まれば原材料はすべて廃棄して設備を再点検しなければならない。一日以上ラインが止まって再稼働するには2カ月以上かかる。この場合、数百億~数千億ウォンの被害が発生する可能性がある。2018年台湾ファウンドリ企業であるTSMCの生産装備が悪性コンピュータウイルスであるランサムウエアに感染してラインが止まり、約3000億ウォンの被害を受けたのが代表的な例だ。韓国企業は中国春節(旧正月)連休などを考慮して在庫を確保していたが、これで乗り切れる期間は長くても2カ月ほどだという。