【グローバルアイ】見えるものがすべてではない…新型肺炎問題
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.01.26 11:50
新型肺炎問題の変曲点はきっちり1週間前だ。45人で維持されていた確定患者数が1日で17人増加すると週末の2日間に200人を超えた。増加傾向はますます激しくなった。総確定患者数は21日に309人、22日に440人、23日には600人を超えた。
この過程で中国政府の情報制限とメディア統制が目撃された。武漢衛生当局は患者変動数値だけ公開した。確定患者が急増しているのに、いつ、どこで、どのように感染したのかは説明しない。死亡者の最小情報もない。何歳なのか、男性なのか、状態がなぜ悪化したのか、知る方法がなかった。それでも中国メディアは衛生当局の発表文をそのまま紙面に掲載した。独自の取材を通じて追加する内容は見つからない。中央と地方に数百のメディアがあるが内容はほとんど同一だった。
記者の立場では当局発表文の微細な語感の違いを感知するのに集中するほかない。最初の死亡者発生時には感染場所に言及したが、2人目の死亡時は年齢と性別だけ言及し、3人目からはこれすら消えたとすれば、すでに死亡者が増える可能性が大きいと判断することになるという形だ。当局が死亡者増加からくる不安感を縮小したり隠そうとする意図が隠れていたためだ。