【コラム】文在寅政権の権力掌握手腕
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.01.16 11:05
文在寅(ムン・ジェイン)大統領は勝者の気配だ。それは難題を平定した鷹揚さだ。彼の話と表情からにじみ出る。14日の新年記者会見でだ。「きのう付けで高位公職者犯罪捜査処を設置した。検察と警察の捜査権調整という制度的改革作業が終わった」。その中で検察の尹錫悦(ユン・ソクヨル)師団は瓦解した。その作業は体制変革の基盤拡大だ。自由韓国党はそれを「左派独裁の親衛隊構築」といった。
文大統領は疎通・協力政治を誓う。そうした約束は繰り返される。実践は伴わない。その話は政治的アリバイにとどまる。彼のチョ・グク前法務部長官に対する視線は切ない。「(チョ前長官が)体験した苦難だけでもとても大きく心の借りを作った」。チョ・グクの貪欲と偽善は多くの国民を傷付けた。文大統領は民心のそうした苦難には寄り添わなかった。
「文大統領と彼の人たち」は組分けに長けている。反対側は依然として積弊の排除対象だ。味方は寛容と温情でかばう。文大統領の排他的な偏愛は集団忠誠を誘導する。支持層を結集させる。分裂は文在寅政権の大衆管理方式だ。憎しみと復讐心は絶えず生産される。その中に攻勢的な長期政権の意志が存在する。