【コラム】中国の対北朝鮮警告…「核に固執すれば幹部・家族を処罰」(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2020.01.10 13:03
北朝鮮の非核化に対する中国の認識も確認できる。文書は「朝鮮は直ちに核兵器を放棄しなくてもかまわず、今後新たな核実験をしないということを行動で見せる場合、中国の(対北朝鮮)支援は直ちに増強することを担保する」と明らかにした。また「朝鮮が制裁から抜け出した数年後から条件が熟す場合、順に改革を実施し、最終的に朝鮮半島の非核化要求を実現することを(中国は)要求している」と、北京側の北核解決ロードマップを整理している。
2年ほど前に作成された中国共産党の内部の文書が注目されるのは、最近の金正恩委員長の動きのためだ。全員会議の報告で金委員長は米朝対話に対する失望感を表し、「衝撃的な実際の行動に出る」と脅迫した。また「遠からず共和国が保有することになる新しい戦略武器を目撃することになるはず」とも主張した。しかしさらなる具体的な挑発の動きは表れていない。年末に「平壌発クリスマスプレゼント」を云々して騒がせたものの不発に終わったのは状況が難しいからだ。新年に入ってからは米国とイランの軍事緊張が高まっている。イラン革命防衛隊のソレイマニ司令官の一行が米軍のドローン攻撃で絶滅する事態を目撃した平壌の権力核心部の衝撃はかなり大きいはずだ。
視線は金正恩委員長の全員会議報告のうち相当な部分を占めた北朝鮮の内部事情に向かう。金委員長は住民に「苦しくても必ず自力富強・自力繁栄をしよう」と訴えた。執権初年度の2012年4月の公開演説で「二度と人民が苦しまないようにする」と公言したが、結局は食言した。弁公庁の文書に書かれている対北朝鮮措置は、隠密な経路で中朝間で履行されたり平壌側に渡された可能性が高い。対北朝鮮制裁にもかかわらず忍耐モードに入った金正恩委員長の背後には中国の贈り物が置かれているとみられる。北朝鮮が核を持って持ちこたえる場合に言及して「朝鮮の幹部とその家族に対する処罰のための過酷な特別措置を一方的に施行する」と警告する中国弁公庁の文書の最後の部分が苦い後味を残す。
【コラム】中国の対北朝鮮警告…「核に固執すれば幹部・家族を処罰」(1)