【噴水台】香港のデモとスイスの時計2
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.12.27 11:02
1969年、日本の時計メーカーであるSEIKO(セイコー)は「Astron(アストロン)」という名前の時計の発売を開始した。当時まで、時計はぜんまい装置を利用した時計が主流だったが、アストロンは時計の概念を変えた革新的製品だった。水晶振動子に電気を流して動かす「クォーツ(Quartz)」時計の誕生だった。
職人が長い時間かけて手作業していた機械式時計とは違い、クォーツ時計は安く大量生産が可能で、誰にでも作ることができた。数百年の歴史を誇っていたスイスの高級時計の没落が始まった。1980年代中盤、機械式時計が「ぜいたく品」として再び脚光を浴びるまで、スイスの時計産業は暗黒期を送らなければならなかった。いわゆる「クォーツショック」だ。