【コラム】下山の道に入った文大統領、コペルニクス的転換が切実だ(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.12.20 13:44
文在寅政府は経済が停滞期を越えて長期沈滞期に本格的に入る分岐点で執権した。このような時代状況に対する没理解で、負傷部位に塩をすり込むような反市場的進歩政策を強行したものの、市場の逆襲を受けて沈滞を加速させた。英国フィナンシャル・タイムズが指摘した通り、過去半世紀の中で最悪の経済状況に達した。このような状況が企業家精神と勤労精神を退嬰させることになったのは、私たちに後ろ歩きさせるような歴史的失敗と言わずしてなんと言おうか。
また、北朝鮮非核化問題が巡り巡って元の場所に戻り、北朝鮮の核保有が既成事実になっているのに、これに対する根本的な対応策は特に話し合われていない。米国は米国で韓米同盟を絶対的価値ではなく相対的価値にますます位置づける状況で、文大統領の金正恩(キム・ジョンウン)委員長に対する過度な信頼と執着、過去指向的で民族主義的な歴史観と世界観ははなはだ心配だ。韓国外交が信頼の危機に陥り、韓米同盟と韓日米共助に亀裂現象を示しながら北東アジアの外交・安保地形が動揺している。この状況に及んでも、青瓦台(チョンワデ、大統領府)は見たいものだけを見て、読みたいものだけを読む「確証バイアス症候群」に陥って、危機の警告音を聞くことができないでいる。それで「泣斬馬謖」(大きな目的のために私情を捨てて身内を斬る)の代わりに「ネロナムブル」(私がすればロマンス、他人がすれば不倫)で一貫した。