【グローバルアイ】小渕氏の「ブッチホン」と南官杓氏
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.12.13 07:40
1998年金大中(キム・デジュン)大統領と共に「21世紀に向けた新たな韓日パートナーシップ」(金大中-小渕宣言)の署名を成し遂げた小渕恵三・元首相は「ブッチホン」で有名だった。「ブッチホン」は小渕の「渕」と「プッシュホン」(プッシュ式電話機)」を結合させた言葉だ。首相在任時代、誰にでも突然電話をかけて「小渕です」と言って話かけたためだ。(宮城大蔵『現代日本外交史』)
大学院生だった1963年に世界旅行に出た小渕氏は、米国のロバート・ケネディ法務長官に手紙で面会を申し込んだ。ケネディ長官は名前も知らない青年小渕氏と20分間も会った。「君が政治家になったらワシントンでまた会おう」という言葉までかけた。このことがきっかけで小渕氏は「高い職についてもフランクに誰とでも話をしよう」と決心することになった。現職の首相が放送局に電話をかけて番組にサプライズ出演したほか、新聞の読者投稿欄にコメントが掲載された一般の人々にも電話をかけた。「冷めたピザのように優柔不断だ」と自身を批判する記者に宅配ピザをオーダーするほどの風流もあった。
「韓日関係の教科書」と呼ばれる金大中-小渕宣言の誕生には、いつも耳を開けて疎通する両首脳の開かれたリーダーシップが大きな役割を果たしたに違いない。