【社説】再燃される厳重な韓半島の安保危機、韓国政府は現実を直視せよ
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.12.11 09:50
韓半島(朝鮮半島)の安保状況が再び厳しくなっている。北朝鮮が西海(ソヘ)衛星発射場でミサイルエンジン燃焼実験を行い、米国は国連安全保障理事会を招集した。北朝鮮は燃焼実験に続いて今月クリスマスの前に大陸間弾道ミサイル(ICBM)、またはミサイルを偽装した人工衛星を発射する可能性がある。このような挑発行為に米国は北朝鮮をさらに締め付け、あるいは軍事オプションを再び選ぶ可能性があるという。その結果はひたすら戦争に飛び火する恐れがあった2017年の悪夢の再燃だ。過去2年間北朝鮮の非核化のために注いだ努力がすべて水の泡になるかもしれない。非核化の交渉期間がそれまでむしろ北朝鮮に核武装とICBM開発の時間だけを稼いだ格好になった。それでも手をこまぬいているような政府の雰囲気に懸念が大きい。
今月7日、北朝鮮が平安北道鉄山郡(ピョンアンブクド・チョルサングン)東倉里の西海(ソヘ)衛星発射場で実施したミサイルエンジン燃焼試験は思ったよりはるかに深刻な意味を持つ。北朝鮮はこれまで発射場でほとんどのICBM用エンジンをテストした。北朝鮮は2017年にも3月18日、エンジン燃焼試験の4日後にミサイルを発射した。今回もそのような可能性があるという。北朝鮮は試験翌日である8日、国防科学院報道官名の発表で「非常に重大な試験」とし「遠からず朝鮮人民民主主義共和国(北朝鮮)の戦略的地位(核とICBM能力)をもう一度変化させる重要なきっかけになるだろう」と明らかにした。その言葉通りに発射場の周辺には試験の痕跡が明らかに見えた。米国のミサイル専門家、ミドルベリー国際問題研究所のジェフリー・ルイス所長が公開した東倉里試験場の映像には発射場周辺の広い地域の草木が火炎に焦がれた。