【時論】文在寅政権「コンクリート支持」の秘密
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.12.11 09:19
いま韓国政治に2つの大きなミステリーがある。ひとつは文在寅(ムン・ジェイン)政権がそのあらゆる失策にも任期折り返し点に高い人気を得ているという事実だ。もうひとつは政府・与党の多くの失策にも野党の人気が足踏みしているという事実だ。こうした二重的ミステリーをどのように解くべきだろうか。
説明は簡単だ。一言で国民が片方からは「魂」を感じており他方からは感じられずにいるためだ。魂とは何か。1人の人間または集団が持つ「価値の束」だ。すなわち理念だ。この政府・与党は執権以来その理念と価値の臭いを絶えず漂わせてきた。これに対し野党はその臭いをほとんど漂わせることができなかった。まさにこうした違いだ。
世界的に進歩政党の基本的理念は何か。「ともに良い暮らしをしよう」ということだ。公平と平等という価値だ。注目すべき事実はこの政権がこれまで出した政策の大部分が理念と論理的・実質的一貫性があるという点だ。最低賃金大幅引き上げ、週52時間制導入、親労組政策、高齢者など社会的弱者のための雇用創出をはじめ、あらゆる政策が一貫して「ともに良い暮らしをしよう」という理念を具現してきているという印象を国民に与えている。