【コラム】在米同胞キム・サンヒョン氏がシルムを教える理由は
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.12.09 10:40
1980年代、韓国はトロイカの全盛時代だった。政界では金大中(キム・デジュン)・金泳三(キム・ヨンサム)・金鍾泌(キム・ジョンピル)らが三金時代をリードした。ブラウン管ではチョン・ユニ、チャン・ミヒ、ユ・ジインら女優三銃士が脚光を浴びた。シルム(韓国相撲)ではイ・マンギ、イ・ボンゴル、イ・ジュンヒらがトロイカ体制を構築した。3人の中では特にイ・マンギの人気が天を衝く勢いだった。身長182センチのイ・マンギは鮮やかな技術で205センチの巨人イ・ボンゴルをいつも砂の上になぎ倒した。トゥルペチギ(相手の廻しを取って、腹の高さまで持ち上げたあと、自分の体を少しひねって相手を倒す技)はもちろん、ホミコリやピッチャンコリなどの足技を自由自在に駆使した(トゥルペチギやホミコリはどれほど美しい韓国語か)。特に腰を後ろに反らしながら巨体の相手選手を持ち上げて頭の後方に投げる技術はイ・マンギの専売特許だった。
イ氏トロイカが土俵を離れたことで衰退の道を歩いていたシルムが、最近人気を盛り返す兆しをみせている。整った美男ルックスにぜい肉はどこにもない筋肉質の「シルムドル(シルム+アイドル)」が次々と登場しながら若いファンの注目を引きつけているという便りが聞こえている。相撲の技術や妙味そのものよりも、選手の容貌とスタイルに焦点を合わせている点が苦々しいが、それでもシルムの復活はうれしくないはずがない。