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「グーグルの韓国人AI人材50人、5億ウォンもらうのに1億ウォン払って韓国に来るだろうか」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.11.28 11:09
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企業も大学も政府もみんな「人工知能(AI)」に熱を上げている。「すべての道はAIに通じる」という言葉が出るほど、最近人工知能が第4次産業革命時代の核心技術に浮上してきたためだ。企業はすぐグローバルAI競争に命をかけなければ未来を保証されない状況だ。大学はそんな競争を導く研究をし、人材を育てなければならない。大統領まで乗り出してAIを語るほかない理由だ。

「現場」はどうだろうか。韓国のAI大学院のうち9月に最初に開校したKAISTを26日に訪れた。キャンパス北端にあるN24棟3階でKAISTの鄭松(チョン・ソン)初代AI大学院長と会った。彼の顔には韓国最高のAI人材を育成するという自負心とAIを研究して教える教授を確保するためのストレスが入り交じっていた。

 
Q:主要大学ごとにAI人材確保でパニック状態になったと聞いた。KAISTはどうなのか。

A:「困難が多い。教授定員20人のうち8人をまず選んだがこのうち7人がKAIST校内の電機電子工学部と電算学部の教授だ。残り1人は外部からどうにか迎えた」。

KAISTがスカウトした外部教授は蔚山(ウルサン)科学技術院(UNIST)のチェ・ジェシク人工知能研究センター長だ。UNISTは最近の韓国の大学間のAI人材確保戦で核心専攻教授を奪われてしまった。蔚山という地理的位置付けと新生大学という点が教授の心を揺さぶっているためだ。

Q:他の大学や学科からAI専攻教授を選んでくればKAISTのAI大学院は良いが、他の大学は教育基盤が揺らぐほかないはずだが。

A:「部分的に同意する。海外人材が韓国に来ることを敬遠しているため韓国の大学が一部被害を受けることもある。だが理工系ではすでに大学間移動が活発になり競争体制になった。各大学がどうにか良い人物を確保するために悩まなければならないタイミングだ。最善ではないがどうにもならない側面がある。究極的な解決策は自ら競争力を育てることだ」

Q:海外AI人材がどれだけいるのか。彼らを連れてくることはできないか。

A:「人が集まる所であれば全世界どこでも行っている。米グーグルリサーチには人工知能を含むコンピュータ研究者が500人いる。このうち10%の50人が韓国人だった。彼らの年齢はほとんどが30代初中盤、博士学位を取ってからいくらも経たない人たちだ。人工知能というものは何度もの暗黒期を経て2010年以降に再び浮上したためだ。彼らの年俸は最小30万~40万ドルだ。50万ドル以上の場合もある。来年初めにグーグルから1人がKAISTに合流する予定だ。どうにか説得した」。

Q:グーグルから迎えるには年俸をどれだけ上げなければならないのか。

A:「韓国の他の大学も同じかもしれないが、学内規定上年俸5億ウォンのグーグルAI博士を連れてきても1億ウォンもあげられないのが現実だ。博士学位を受けてからいくらも経たない人たちは当面は助教授の年俸しかあげられない。機械的平等だ。米国は同じ大学内でも専攻別に教授の年俸は千差万別だ。企業に行った時にもらえる年俸を考慮する方式だ」

Q:それなのにどのように説得したのか。

A:「韓国に戻る時はお金はあきらめることだ。それでも迎えることができた理由はAI大学院というものが作られたためといえる。母国のトップ大学にAI人材が集まるということがせめてもの説得可能なポイントだ。海外AI人材を対象にアンケート調査をしてみた。彼らは韓国に来る場合には、年俸水準差だけでなく、超一流の同僚研究者を含め主流から脱落するという恐れを持っている。AIを動かせるコンピューティングパワー環境にも大きな差がある。グーグルのインターンが使えるコンピュータパワーは韓国の教授の10倍水準だ。そのほかにも韓国の組織内の位階秩序と研究自律性不足、韓国の厳しい生活の質、大学と企業間の兼職が不可能な点などひとつやふたつではない」

Q:AI大学院にはどんな学生がどれだけ選抜されるか。

A:「秋学期の学生で修士課程22人、博士課程10人を選んだ。競争率は9対1だった。博士課程は作業を一緒にやってみて検証された学生の中から選抜するため自然に全員KAIST修士を終えた学生になった。修士の場合、40%はKAIST学内で、60%は外部だ。学部専攻は多様だ。コンピュータ・電算だけでなく、化学・生物など理工系のさまざまな専攻者が入ってきた。経済・経営専攻者もいる。人工知能は多様な分野に多様に使われなければならないため学生選抜もそのようにする」

Q:このように人材を育てて結局グーグルなど外国企業にみんな奪われるのではないのか。

A:「その通りだ。結局この世界は市場構造によって回っていく。私が足りなければ他人に奪われる。私自ら競争力を備えなければならない。サムスンやLGなど大企業がA級AI人材を誘致するためには待遇もグローバルスタンダード水準に合わせなければならない。愛国心に訴えるのは昔の話だ。これまでは韓国の大企業が優秀AI人材を確保する方法として米ニューヨークやカナダのトロントなどに研究所を設立し、現地でそこの水準でAI人材を確保する方法を使ってきた」

Q:韓国では希望がよく見えないという意味に聞こえる。

A:「そうではない。人工知能分野は米国と英国、中国が絶対優位にはいるが、トップ人材の側面では韓国も決して引けを取らない。科学技術情報通信部のAI大学院選定も時宜適切だったと考える。ただ、これが成功するにはAI大学院数を増やす代わりに学校当たり支援額を増やし世界最高水準の大学院を作る方向に進まなければならない。分け与える式のAI大学院事業拡大は最高級AI人材養成という本来の目的には反する政策だ」。

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    2019.11.28 11:09
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