米最高の文学賞を授賞した韓国系スーザン・チェ氏「次作は日帝時代が背景」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.11.22 17:13
韓国系米国人のスーザン・チェ氏が20日(現地時間)、米国最高権威の文学賞を受賞した。全米図書協会(the National Book Foundation)はこの日、チェ氏が今年の全米図書賞(The National Book Award)小説部門の受賞者に選ばれたと発表した。チェ氏は今年4月に出版した小説『トラスト・エクササイズ(Trust Exercise)』で受賞の栄誉に輝いた。
財団は選定の理由を「時宜的でありつつも魂を鷲掴みにし、最後には読者の心を混乱させ揺るがす内容」とし、「ポストモダン小説の作法まで披露した」と評した。ニューヨークタイムズ(NYT)はこの日、「全米図書賞は米国最高の権威を誇る賞」とし「チェ氏の小説は心理的に痛烈で、読者の心を掘り下げる」と好評した。今年の全米文学賞の候補は約25作が競い合った。最終的な勝者には1万ドル(約110万円)の賞金とブロンズ彫刻の賞牌、メダルが授与された。昨年全米文学賞の最終候補に上がったポーランドの作家オルガ・トカルチュク氏は今年ノーベル文学賞を受賞した。
チェ氏は1969年に韓国系の父とユダヤ系の母の間に生まれた。「チェ・インジャ」という韓国名もある。7歳の時に両親が離婚した後、母の元でテキサス州で育ち、エール大学卒業後にコーネル大学で美術学修士の学位を取得した。今はエール大学で文学創作を講義している。文学的にも評判が高い週刊誌「ニューヨーカー」でファクトチェッカーとして勤めている時に同僚のピーター・ウェルズ氏と結婚し、2人の息子が生まれた。ウェルズ氏は現在NYTの料理評論家として活躍中で、スーザン・チェ氏と共にニューヨーク文化系で認められているパワーカップルだ。