【グローバルフォーカス】GSOMIA破棄、米軍撤収を招くことも
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.11.22 10:57
青瓦台(チョンワデ、大統領府)は韓日の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)失効が韓日関係に限られる事案だと断言した。国際法や外交上では誤りはないが、地政学的な観点では完全に間違った主張だ。GSOMIA破棄は韓米同盟に打撃を与える決定であり、青瓦台はその深刻性を十分に認識できていない。最近会った米国の高官や将官、シンクタンク専門家および議員はこの懸案に深い懸念を表した。例外はなかった。
彼らが心配する点は大きく二つある。一つは、北朝鮮の挑発に機敏に対応できない危険があるという点だ。日本の人工衛星、地上監視レーダー、早期警戒機、イージス艦などは韓国軍が備える装備より優秀な性能であり、海底探知およびミサイル発射情報を提供する。韓米日の情報共有に関する取り決め(TISA)は米国を通した間接共有方式であるため、米国の負担が増えるだけでなく情報伝達速度も遅い。日本の最先端装備は弾道ミサイルをほぼリアルタイムで追跡できる。韓日間の情報共有通路の遮断は米国の安全保障にも悪影響を及ぼす。
もう一つは、韓米同盟の亀裂を狙う中国がGSOMIA破棄を戦略上の青信号として受け止める可能性が高いという点だ。中国は韓米同盟の必要性に疑問を提起し、THAAD(高高度防衛ミサイル)韓国配備に経済報復で対応するなど、韓米同盟を牽制してきた。韓国が米国側の引き止めにもかかわらずGSOMIA破棄を決めれば、中国は韓日米同盟の弱化を確信し、さらに韓米同盟の弱化も予想するだろう。中国が遠からず韓国に対し、南北統一に対する支持の前提条件として韓米同盟の破棄を要求する可能性もある。