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【コラム】韓日外交1次戦が残したもの

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.11.19 11:50
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長嶺安政韓日本大使が今月26日に韓国を離れる。その背景には韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の運命(23日0時)を見届けてから離れるという考えがある。実際、GSOMIA破棄という破局を防ぐためのいくつか水面下の努力があった。韓日、韓米当局間では「条件付き維持」や「一時猶予」などが議論された。青瓦台(チョンワデ、大統領府)の鄭義溶(チョン・ウィヨン)国家安保室長は2度も極秘で日本を訪問して談判を模索した。李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長と中西宏明日本経団連会長は2週間前、東京で財界レベルの解決法を構想した。米国は国務省、国防総省を総動員した。最終決定までまだ4日残っているが、おそらく21日のNSC会議直後に「GSOMIA破棄」という最終決定が発表される公算が大きい。終盤の「アイデア大放出」は破局を控えて韓日米がお互い「我々は最後まで努力した」という名分づくりなのかもしれない。

では、なぜこうした状況にまでなったのだろうか。いろいろな声があるはずだが、冷静に見ると2人のためだ。安倍晋三首相、そして文在寅(ムン・ジェイン)大統領だ。

 
まずは安倍首相。今月初め、大阪では「四天王寺ワッソ」が開かれた。百済から朝鮮通信使にいたるまで韓半島(朝鮮半島)から訪れた客を迎える風景を再現したパレードだ。1990年に故李熙健(イ・ヒゴン)新韓銀行名誉会長が主導して作り、30年間続いている。両国首脳は毎年祝辞を送っていた。ところが安倍首相は韓国大法院(最高裁)が強制徴用者賠償判決を下した直後の昨年、そして今年も祝辞を送らなかった。多分に意図的だった。すなわち韓国、韓国人に対して気分が悪いということだ。安倍首相は明日(20日)、憲政史上最長寿執権首相(2886日)となる。しかし私が見ると憲政史上最小度量の首相だ。実に心が狭い。しかし長く続いている理由がある。日本の政治元老や国民がそのような安倍首相に反感を抱けば、長く持ちこたえることができるだろうか。数字を見てみよう。安倍首相の支持率は44%(10日の調査)だ。ところが貿易規制措置に対する日本人の支持率はその1.5倍の67%にのぼる。言い換えれば、日本国民が安倍首相を支持するよりもはるかに強く韓国に対する反感と不信感を抱いているということだ。一日や二日で出てきた数字ではない。「慰安婦合意取り消し→強制徴用者判決→両国協議放置→GSOMIA延長放棄発表」と続いた愚策の累積値だ。私は韓国政府がこの意味と重みを看過していると考えている。安倍首相としては▼国民が圧倒的に規制措置を支持し▼メディアと財界からの圧力もなく▼さらに野党までが好意的である状況で、この措置を撤回する理由がない。米国もそれを知っている。ところが韓国だけが違った見方をしている。

次は文大統領だ。日本に対する初期対応を強硬に主導したのは金鉉宗(キム・ヒョンジョン)国家安保室第2次長という分析が多かった。一部は事実であり、大きな枠では誤りだ。最も強硬なのは文大統領だった。最初の判断ミス。経済と外交を分離できなかった。日本の貿易規制で韓国が道徳的優位にいたが、GSOMIA破棄決定で状況を自ら逆転させてしまった。むしろ日本が韓国に対して「徴用問題の解決法を持ってこい」と声を高めることになった。日本を叩くどころか、自らの目を刺した。

2つ目、米国の考えを読み違えた。青瓦台は今のこの瞬間も「GSOMIAを持ち出したため米国が動いた」と主張しているという。情けない。我々が米国を確実に日本側に立たせてしまった。米国防長官と次官補(東アジア・太平洋担当)が「GSOMIAが終了すれば北朝鮮と中国に利益を与えるだけ」と述べたのは、「GSOMIAに触れたためもう韓国を北朝鮮・中国側と見なす」という宣言と変わらない。航空母艦の米国と日本をゴムボートのように扱った。

現政権には申し訳ない話だが、すでに韓国は日本との今回の外交1次戦で完敗した。安倍首相は腕組みをしているのに、文大統領が安倍首相の腕を引っ張って11分間ソファに座らせた時、すでに勝負は終わった。竹槍歌だの亀甲船だのと騒がしく宣戦布告したところで自ら折れてしまった。度胸になると思っていたものが空威張りだった。外交は感情でするものではない。それを今回悟ったとすればまだ幸いだ。まもなく始まる外交2次戦を控えて胸に深く刻むことを望む。無能外交の流弾が国民と企業に飛んでくる日は遠くないからだ。

金玄基(キム・ヒョンギ)/国際外交安保エディター

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