米国の強い要求で…韓米、「域内海上交通路安全保障」に合意
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.11.12 17:04
韓米国防当局が米国の要請で「域内海上交通路(SLOC)の安全を保障する」という内容が盛り込まれた「未来韓米同盟国防ビジョン(未来ビジョン)」をまとめたことが分かった。未来ビジョンは15日にソウルの国防部で開かれる第51回韓米定例安保協議(SCM)で鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防部長官とエスパー米国防部長官に報告された後、公開される予定だ。「海上交通路の安全」が明示されたことで、今後、米国が主導する「航行の自由作戦(FONOP)」が韓米間の敏感懸案に浮上すると予想される。また海上交通路の安全は50億ドルにのぼる米国側の防衛費分担金引き上げ要求と重なり、米国が韓国に対して寄与を要求する分野になる見通しだ。
複数の政府筋によると、韓国国防研究院(KIDA)と米国防大学(NDU)傘下の国家戦略研究所(INSS)はこの1年間、共同研究を通じて未来ビジョンを完成させた。未来ビジョンは昨年の第50回定例安保協議(SCM)で韓米が「韓米同盟に基づく防衛協力をよりいっそう強化していくための共同のビジョン」を作ることで合意したことを受け、推進された。
ある情報筋は「米国側は当初、インド太平洋戦略を未来ビジョンに盛り込むことを望んだが、韓国側が負担を感じると、代わりに域内海上交通路を強く要求した」とし「これも東シナ海・南シナ海で中国の領有権主張に対抗して米国が進めている航行の自由作戦に直接参加するように映り、韓国側がためらった」と伝えた。域内海上交通路とは、韓国が中東産原油を輸入する際、輸送路のマラッカ海峡を含むアジア太平洋海域を意味する。