<Mr.ミリタリー>国民の命かかった戦作権転換、北核解消まで留保すべき=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.11.08 17:32
第2の条件だ。韓国軍の連合防衛主導能力は非常に脆弱だ。韓米は昨年10月に戦作権転換後に適用する「連合防衛指針」で連合司令官を韓国軍大将が、副司令官は米軍大将が務めることで合意した。ところが、米国は他国の指揮官の下に米軍兵力を預けないという「パーシング原則」がある。数十万人の米軍将兵の命を韓国軍司令官に預けられるかということだ。したがって、戦作権転換後、連合司令軍の核心能力が抜けた状態で外側だけが残る可能性が高い。韓国軍と米軍が別々に動くという指摘だ。このような現象に備え、在韓米軍は国連の機能を多国籍軍に拡大し、増員兵力を個別に管理しようとする動きもある。
有事の際、韓米軍が別々に動けば「単一指揮」(Unity of Command)と呼ばれる戦争の原則が崩れるという点も深刻だ。単一指揮がないと、制御および管轄権が明瞭ではない作戦の効率が落ちる。不慮の事故も発生する。1994年に米空軍所属のF-15戦闘機2機、イラクで平和活動中だったUNのヘリコプターを敵と誤認して撃墜した事例や誤爆事故が起こりかねない。ブルッキングス研究所のオヘロン博士は現代戦で味方の誤認射撃による死亡が全体の4分の1に及ぶと分析した。