【時視各角】日本型長期不況が始まった=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.11.06 08:03
いま韓国の国民は政府の政策責任者がオオカミ少年なのかもしれないという疑いを少しの間でも引っ込めてはならない。韓国経済が自由落下しているのに政府は「大丈夫だ」という言葉ばかり繰り返しているためだ。経済指標はすべて赤信号なのに「韓国経済は正しい方向に進んでいる」という現政権の状況認識は、セウォル号に子どもたちが閉じ込められているのに「じっとしていなさい」と言ったのとまったく同じかもしれない。
なぜなのかは数字を見ればわかる。最も深刻な兆候は今年に入り非常ベルが鳴り続けている物価だ。10月の消費者物価上昇率は2カ月ぶりにマイナスを抜け出したが依然として0%台を記録した。「デフレの兆しではないのか」という懸念に、政府は「一時的」と主張する。この言葉をそのまま信じてはならない。1997年の通貨危機直前にも政府は「(経済の)ファンダメンタルズはしっかりしている」と国民をだました。
政府の言葉だけ信じて国民は韓国戦争(朝鮮戦争)以来最大の国難を体験しなければならなかった。大企業と巨大銀行が相次いで倒産し失業者200万人があふれた。その時「経済が危険だ」として政府があらかじめ対処していたならば体験しなかったことだった。青瓦台(チョンワデ、大統領府)のカン・キジョン政務首席秘書官が指を突き付けて怒るかも知れないが、政府がいくら言い張っても0%台の物価は韓国経済に向けた重大な警告に違いない。