【コラム】企業が走れるようにしてこそ景気低迷抜け出せる=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.10.23 12:08
最近は日本型長期不況への懸念が高まっている。実際に兆候はあちこちでみられる。最近の統計庁資料を見ても製造業稼動率が10年前の金融危機以降で最も低い水準まで落ち込んでいる。証券市場に上場された企業も営業利益が昨年より半減した。その上に韓国経済の柱の役割をしてきた輸出も10カ月連続で下り坂を歩いている。物価上昇率はマイナスに転じ、ここに少子高齢化の罠に閉じ込められ潜在成長率まで急落している。今年の経済成長率は2%を超えるのも厳しそうにみえる。来年からは1%成長率時代が本格化するだろうという見通しだが文句をつける専門家はほとんどない。
韓国政府はこれまで企業と家計の民間部門不振を財政投入で防御してきた。その結果現政権(2018~2020年)の財政投入増加率はクレジットカード乱発問題(2003年)や金融危機(2009年)に匹敵するほどの過去最高値を記録した。しかし企業や家計は活力を生み出すことができず景気低迷はむしろ深まっている。こうした状況で文在寅(ムン・ジェイン)大統領は国会施政演説を通じ「低成長と雇用、少子化、高齢化など構造的問題解決に向け財政が積極的役割をしなければならない」として改めて財政の重要性を強調した。