【コラム】チョ・グクが私たちに残した教訓=韓国(2)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2019.10.20 12:11
また、こうした入試方式が韓国の未来世代を育てる正しい方式かということに対する疑問を提起したことも肯定的だ。今回の問題で名門大生の間でも、彼らを見つめる見方でも、いわゆる「親のコネ」に対する敵対感と共犯意識が絡まっているという話が出る。韓国の社会エリート予備軍が一部でも自身のアイデンティティに卑屈な感情を感じたり彼らに対する周辺の疑いが育つのは望ましくない。若い世代のためにもっと公正で堂々とした道を開くことは大人世代がしなければならないことだ。
3番目は韓国社会のエリートの俗物的欲望と偽善の底、陣営論理の厚かましい素顔が赤裸々に現れたという点だ。私たちははっきりと見た。他人の道徳性を非難することでスターになった進歩知識人が特権の乱用と特恵の私有化で見せた形態を日常で享受してきた現実。普段道徳的優越感を前面に出した鋭い批判で有名になった進歩人物と政治家らのつまらない素顔。彼らは公正と正義という政敵に向けた批判にだけ通用する道具にすぎず自分たちの利益の前では踏みにじってしまっても構わないつまらないものだったということを自ら証明した。ここに断髪と告発のほかには発展的で責任感あるアジェンダひとつ提示できず、党利党略ばかりに熱中する無能な保守まで。これからは普通の市民が陣営論理を処断し、節制と慎独の倫理を呼び覚ます意識運動に進化させればはるかに教訓的でないだろうか。