【コラム】チョ・グクが私たちに残した教訓=韓国(1)
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2019.10.20 12:11
いくら悪いことでも学ぶものはある。この2~3カ月間に日常の話題まで占領したチョ・グク前法務部長官の時間は「悪夢」のようなものだったが、一方では私たちが記憶しておくべき教訓もゴマ粒のように残した。これからは教訓を取りまとめることで私たちの悪かった時間の補償を受ける番だ。
最初の教訓に挙げたいのは、私たちが新しい「権力型不正腐敗」の可能性を発見したという点だ。資本市場を活用するファミリービジネス形態の「創意的」方法だ。チョ氏一家の私募ファンド疑惑は「ファンド→迂回上場投資→作銭→食い逃げ」という質の悪い企業ハンターがよく使う「悪のゲーム」を連想させる。小口投資家だけ奪われて終わるゲーム。だが「自己責任の下で投資」という資本市場の原理上、奪われても訴えるところがない。もちろんその家族ファンドの利益実現の有無はわからないし、作銭に権力を活用する意図があったのかもわからない。ただ方法論的に権力者の後光効果だけでも実績を膨らませることができる「作銭」の可能性と、これを通じた秘密資金蓄積の危険性を悟らせたということだ。