特許侵害vs合意違反…LG・SKバッテリー「傷だけの戦争」
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2019.10.20 11:02
二次電池をめぐるLG化学とSKイノベーションの訴訟戦が一波万波で拡大している。LG化学は先月26日、米国際貿易委員会(ITC)と現地連邦地裁にSKイノベーションを特許侵害容疑で提訴した。自社のバッテリー核心素材である安定性強化分離膜(SRS)の米国特許3件、正極材の米国特許2件をSKが侵害したという。SKイノベーションのバッテリー素材と部品などの米国内輸入禁止まで要請した中でITCは4日に調査開始を決めたと明らかにした。
LG化学関係者は「米国に輸出されたSKイノベーションのバッテリーを分析した結果、特許を明確に侵害しており、SKが不当な利益を得ていると判断した」と主張した。これに対してSKイノベーション関係者は「2014年に両社が紛争の末に10年間訴訟しないことで合意した特許の一部が今回の訴訟に含まれた。合意違反であり名分のない訴訟」と反論した。当時の合意書に権暎寿(クォン・ヨンス)LG化学社長(現LGグループ副会長)とキム・ホンデSKイノベーション社長名義で特許番号「KR100775310(KR310)」などに対し内外で争訟しないという内容があるという。
KR310はLG化学が国際特許として米国で出願した「7,662,517(US517)」と優先権番号が同じて、実質的に同じ特許であるの今回の訴訟に含めたのは合意違反という論理だ。優先権は発明者がさまざまな国で特許を出願する時に物理的距離などの限界で特許権を認められないケースが発生しないようにする制度だ。LG化学は韓国と米国でそれぞれ特許権利範囲が違うため事実上別の特許とみるべきという立場だ。