【社説】チョ・グク長官一家を「皇帝調査」する検察に「過剰捜査」という韓国与党
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.10.08 09:14
チョ・グク法務部長官の妻、チョン・ギョンシム氏は5日、検察に2回目に出席して15時間程度を留まった。取り調べを受けたのは2時間40分程度であり、残りの時間は調書閲覧と食事・休憩で使った。3日の初出席の時は8時間の間検察庁にいたが、食事・休憩時間を除いて実際に取り調べに応じた時間は5時間前後だった。体調が悪いとして調査中止を求めては調書に捺印もせずに帰宅した。このような形でずっと取り調べが行われれば検察がチョン氏をさらに何度も呼べば良いか分からない。
前職大統領、現職大統領の息子、前職大法院長、大企業トップ、予備役将軍まで含んでこれぐらいの優遇の中で召喚調査を受けたことはなかった。だから「皇帝調査」という表現が登場した。チョン氏が与党といわば「進歩陣営」が最後まで「守護」するというチョ長官の家族ではなかったとすれば、このような優遇を受けることができただろうか。一般人がこのような態度を見せたとすれば、検察が緊急逮捕して強制捜査を行っただろう。「強圧捜査」という攻撃を避けるために検察がやむを得ずチョン氏の要求を容認したかもしれないが、このような奇怪な状況に多くの市民の気持ちは複雑でもどかしい。
被疑者が思いのままに調査を先送りできないようにするのは人権を無視したからではない。核心的な捜査内容を把握して検察庁の外に出て証拠を隠蔽し、事件関係者と口裏を合わせる可能性もあるためだ。チョン氏が過去の事故後遺症などにより体が不自由だとはいうが、このような特恵性優遇は自ら遠慮するのが法務部長官の妻としての正しい姿勢だ。今後、警察署と検察庁に呼ばれて出た人々がチョン氏のように取り調べを受けて今日は帰宅するが今度また来ると言うならどうだろうか。押収捜索中に「家長」という人が電話通話を望めば検事が応じなければならないのか。チョ長官は今後すべての被疑者にチョン氏が享受したように自由と権利を保障するのかに対して答えなければならない。