【コラム】こぼした後にまた拾い集めるだって?=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.09.30 09:45
日本政府が福島原発事故現場に保管されている汚染水を海に放流したり空に蒸発させたりするという意図を表明しながら国際的な公憤を買っている。一日に170立方メートル増えている汚染水が115万立方メートルにもなり、悩みの種になっているのは確かだ。だが、2011年原発事故の時に漏れ出た放射性物質が東海(トンへ、日本名・日本海)まで流入したことが確認されたことから、多量の汚染水を放流する場合、問題がないと誰が言い切ることができるだろうか。事実、釜山機張(プサン・キジャン)には2000億ウォン(約180億円)近くの費用を投じて2014年に設置された海水淡水化施設があるが、稼働中断を余儀なくされている。北へ11キロのところにある古里(コリ)原発から放射性物質が出る可能性もあると言って住民が反対しているためだ。このような状況で福島汚染水の放流は容認できない。
汚染水の放流は海が無限に広く深いという前提が根底にある。だが、海は無限ではない。気候変動に関する政府間協議体(IPCC)が25日に採択した「海洋・雪氷圏特別報告書」も、人類が排出した二酸化炭素のせいで海洋が酸性化されるなど海は有限であることを指摘した。