【コラム】サムスンとLGの悲しい8Kテレビ攻防戦
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.09.25 15:44
8Kテレビ戦争がますます泥沼化している。韓国家電の双頭であり世界市場1、2位のサムスン電子とLGエレクトロニクスの攻防戦にしてはあまりにも乱暴だ。LGは「本当の」8KテレビはLGのOLED(有機EL)テレビだけで、サムスンの8KテレビであるQLED(量子ドット液晶)は「偽物」とあからさまに毒づく。サムスンはQLEDをLGが位置する汝矣島(ヨイド)の面積の2倍(テレビ画面サイズ)と同じくらい売ったが、その良いというOLEDはどれほど売ったのかと皮肉を言う。
実際、年間2億台程度の世界のテレビ市場で8Kテレビの販売台数は30万台に及ばない。何よりも、今は8Kテレビで見る映画やドラマ、スポーツなどのコンテンツもない。だから8Kテレビの攻防戦は4Kであれ8KであれQLED(サムスン)やOLED(LG)テレビを1台でも多く販売するという乱打戦に過ぎない。
しかし、その裏側を見れば悲しい戦いだ。普及型LCDテレビ市場を中国に全て奪われ、最後に残った高額テレビ市場で生き残るための瀬戸際の戦いだからだ。中国は2014年頃からLCDを戦略産業として育成した。ついに1~2年前からは韓国より、少なくとも20%安い価格でLCDを作り始めた。中国企業はそのLCDでテレビを作り、サムスンやLGテレビの半額で売る。中国の物量攻勢にサムスンとLGディスプレイは空しく倒れた。50インチ以下のテレビを作るLCD生産ラインを次々と畳んでいる。今、両社が年末までに1万人近くの希望退職を受け付けている理由だ。