【時論】いま汎保守統合が切実な理由=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.09.05 10:56
大韓民国はどこへ向かっているのか。こうした疑問を抱く人々が大きく増えている。この50年にこれほどまで日本といがみ合ったことはなく、米国に逆らう場面も見慣れない。ちょうどこうしたことが「新冷戦体制」に世界秩序が変わる中で起きているという点が不吉だ。韓米同盟と韓日米安保共助を基礎にした自強戦略で成功神話を育ててきた大韓民国が軌道を離脱しようとしている。
外治だけではない。政府樹立以降守ってきた自由・市場・法治と代議制という価値まで揺らいでいる。そうでなくても厳しいのに市場を回復させるよりは固く締めつけ、経済活力はますます縮小している。その上「予算ばらまき」で未来世代に負担を転嫁し、世代間のパートナーシップは壊れている。政治では自称「民主主義者ら」により新権威主義が強行されている。支持層結集にばかり頼り、世論工作が堂々となされ、偽善の塊である人を「正義の象徴」の席に座らせようと国会を無視する。国民統合どころか国は2つに分かれている。
この状況はまるで解放直後の自由民主主義か共産主義かの分かれ道、1987年以前の独裁と民主の間の分かれ道で選択を強要された場面と似ている。こうした状況では中間の方法がない。望もうが望むまいが2つの道のひとつを選択するよう要求される。いまこのまま大韓民国が漂流するように放置するのか、そうでなければ本来の軌道に行くよう防ぐのか。その選択が政治で、選挙だ。政治とは意志を決めるもので、意志決定の力は選挙を通じ与えられるためだ。次の総選挙が試金石になるほかない。