【コラム】孤立無援の韓国外交、対米外交復元が核心だ(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2019.09.02 09:00
韓国政府は先月22日、日本に対する圧力カードとして韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を破棄したが、つじつまが合わない決定だ。2016年に韓国がGSOMIAを締結した最大の目的は、北朝鮮の核・ミサイルの脅威への対処であるためだ。GSOMIAを破棄するとすぐに北朝鮮はこれ見よがしに「超大型放射砲試験発射」を敢行した。また、GSOMIAは韓日ともに利益になる協定だが、日本の優れた情報資産を考慮すればGSOMIA破棄は日本に対するカードにはならない。
さらに大きな問題は、今回の決定が韓米同盟に甚大な否定的影響を及ぼしたという点だ。ポンペオ米国務長官が直接「失望した」と公開発言したことは同盟国の間ではとても異例なことだ。2013年に安倍首相が靖国神社を参拝した時に米国政府が「失望した」とした。在日米国大使館の声明水準だったが当時は日米関係に真っ赤な火が付いたといわれた。ポンペオ長官の発言に続き出てきた国務省の声明では「文在寅(ムン・ジェイン)政権の決定に対し強い懸念と失望を示す」としながら、この決定は「北東アジアで韓米両国が直面した深刻な安保挑戦に対する文在寅政権の誤解を見せる」とし米国の強い不満をストレートに表わした。